強力宇宙エネルギー降りそそぐ鞍馬寺
京都市左京区にある鞍馬弘教総本山の鞍馬寺は、牛若丸や鞍馬天狗の伝説で有名な京都のお寺です。貴船神社からもほど近い場所にあります。1,200年以上の歴史を持つ鞍馬寺は、桜や紅葉の観光名所としても人々から愛されており、京都でも屈指のパワースポットとなっています。
かつて、清少納言や紫式部、菅原孝標女などの女流作家も鞍馬寺を作品の一部に用いるほどの魅力満載スポット。今回は、そんな京都の「鞍馬寺」の人気の秘密や見どころ等、ポイントごとに紹介していきます。
鞍馬寺はどんなお寺?特徴は?
鞍馬寺は、牛若丸こと源義経が幼少期の7歳から思春期に至るまで修行したとされる牛若丸伝説の発祥の地です。壇ノ浦の合戦で平氏を滅ぼしたことで功績を上げた源義経。平治の乱で父・義朝を亡くし、預けられたのがこの鞍馬寺で、その際に武術の修行を受けたのが、鞍馬地方に住む大天狗と言い伝えられています。
鞍馬寺のある鞍馬山一帯は、太古から人が手を加えずに守り継がれており、動植物と人とがうまく共存し合った本来の美しい自然を残しています。この豊かな森は、2018年(平成30年)の台風21号の被害から現在も再生復興中です。
鞍馬寺の歴史
今から約1250年以上前の770年(奈良時代)、鑑真(がんじん)の弟である鑑禎上人(がんていしょうにん)が毘沙門天を祀ったのが始まりといわれています。平安時代に入り、796年には桓武天皇の命で藤原伊勢人(ふじわらのいせんど)が伽藍(がらん)を造営しました。
9世紀後半には一旦、真言宗のお寺となりますが、12世紀には天台宗に改宗。鞍馬寺は12世紀に火災で焼失して以来、焼失を繰り返しており、太平洋戦争終結の1945年(昭和20年)にも本殿が焼失。1971年(昭和46年)に現在の本殿金堂が再建されました。古来、山岳信仰が盛んで、現在も大天狗が棲むと言い伝えられるこの地。四季折々の鞍馬山の風情と霊力の高さが人気を呼んでいます。
鞍馬寺の宗派
鞍馬寺の宗派は鞍馬弘教です。鞍馬弘教は、昭和22年に天台宗から独立して立った宗派で、神智学に影響を受けているといわれています。
鞍馬寺のご本尊
鞍馬寺では、毘沙門天と千手観音菩薩、護法魔王尊の三位一体を「尊天」としてお祀りしています。
毘沙門天
毘沙門天は四天王(多聞天)のうちの1人で、戦いを司る武神。鞍馬寺が京都の北部に位置するため、北方を守護する毘沙門天がご本尊とされており、鞍馬山の信仰では、「太陽の精霊-光」と考えられています。毘沙門天の主なご利益としては、勝運、商売繁盛、金運、五穀豊穣などがあります。
千手観音菩薩
千の手を持つことで知られる千手観音菩薩は、鞍馬寺の尊天の一尊で、全ての生きとし生けるものを救わんとする「慈悲の神様」として有名です。鞍馬山の信仰では、「月輪の精霊-愛」と考えられています。
千手観音菩薩のご利益は厄除開運、災難除け、病気平癒、健康長寿、夫婦円満、縁結び、安産祈願など多岐に亘ります。「信じる者は救われる」といいますが、私たちも千手観音菩薩の慈悲の心を信じ、自分の目標に向かって日々精進していきたいものです。
護法魔王尊(ごほうまおうそん)
護法魔王尊は650万年前に金星から降り立ったとされ、永遠に「16歳」のまま歳を取らない永遠の存在としてとらえられています。鞍馬山の信仰では、「大地の霊王-力」と考えられています。また、護法魔王尊は義経に兵法を教えたとされる鞍馬の大天狗という説も。もし護法魔王尊が鞍馬天狗なら、非常に興味深いところです!
鞍馬寺のご利益とは?
鞍馬寺でいただけるご利益はパワーが非常に強力だといわれています。鞍馬寺の主なご利益については以下の通りです。
勝負運・合格祈願・スポーツ上達
鞍馬寺のご利益でまず期待できるのが、勝負運や合格祈願といえます。必勝祈願や受験合格、スポーツの上達に強いので、受験生やスポーツ祈願に訪れる人も後を絶ちません。
商売繁盛・金運UP・五穀豊穣
毘沙門天は富や金運を授けてくれる神様なので、金運アップや商売繁盛、五穀豊穣のご利益も強く、実際に仕事運が上昇したり、収入がアップしたという体験談も実際に上がっています。
厄除開運・災難除け
千手観音菩薩が司るご利益の中の厄除けや魔除け、災難除けも高い効果が期待できます。鞍馬寺は浄化のパワーが強力で、これまであまりツキに恵まれなかった人にとっては特にご利益がもたらされる可能性が高いようです。ただし、パワーが強烈過ぎて、弱っている時には避けた方がいいでしょう。
鞍馬寺の見どころとは?
次は鞍馬寺の見どころについて見ていきましょう。鞍馬寺の見どころについては以下の通りです。
鞍馬駅前の鞍馬天狗のモニュメント
鞍馬駅前には、高さ4mの赤くて大きな“大天狗”のモニュメントがあり、鞍馬駅前のシンボルとして多くの人々から親しまれています。まずは、鞍馬駅前の天狗のモニュメントから鞍馬寺の秘密を探るのもおすすめです。
本殿金堂と六芒星
三尊(毘沙門天・千手観音菩薩・護法魔王尊)が祀られた現在の本殿金堂は1971年に再建されたもの。本殿の中央には毘沙門天が、右側には千手観音像、左側には護法魔王尊が安置されています。残念ながら本殿の三尊は秘仏で、一般公開されるのは60年に一度だけ。丙寅の年にあたり、直近では1986年(昭和61年)に公開されたことになります。次回公開されるのは、2046年ということになりますね。
本殿金堂の前の床部分を見ると、三角形の石を敷き詰めた「六芒星」(金剛床)があります。六芒星は宇宙とつながれるパワースポットとして大人気です。
加えて、鞍馬寺で忘れてはいけないのは美しい桜。一重や八重の雲珠桜(うずざくら)が本殿金堂など数か所で彩りを見せます。見ごたえのある桜も見どころですので、是非お見逃しなく!
義経堂(よしつねどう)と御神木
源義経公を祀るお堂で、不動堂の向かいにある小さな祠(ほこら)です。御霊は遮那王尊として祀られています。義経堂のそばには、高さ53m、樹齢800年の立派な御神木があり、こちらも不思議なパワーが感じられる見どころスポットです。義経堂そばの小さな池も風情が感じられます。
仁王門
鞍馬寺で紅葉スポットといえば「仁王門」といわれるほどの絶景ポイントです。仁王門から本殿に向かう参道には、ほかではなかなか見ることができないような紅や黄色の紅葉の木が美しく色付きます。鞍馬寺で紅葉を鑑賞するなら、是非訪れてみる価値はあります。
冬柏亭(とうはくてい)
「冬柏亭」の冬柏は椿のこと。鞍馬寺には椿もたくさん咲いています。昭和初期、与謝野晶子が弟子達から50歳になったお祝いとして贈られた書斎で、もともとは東京にあったものですが、1976年(昭和51年)に鞍馬寺に移築されました。冬柏亭は、鞍馬寺の霊宝殿の前にあります。
霊宝殿
本殿の裏にある3階建ての博物館で、1階は鞍馬山に棲む動植物の資料展示、2階は与謝野晶子・鉄幹の遺品や寺宝展示室、3階には木造の毘沙門天立像をはじめとする国宝や重要文化財の仏像奉安室となっています。入館料はかかりますが(200円)、非常に見ごたえのある博物館です。
奥の院魔王殿
鞍馬山の山奥にある奥の院魔王殿は、護法魔王尊を祀るお堂で、ひっそりとした静寂な空間に佇む霊気の強い見どころスポットです。護法魔王尊が降臨したといわれる場所なので、鞍馬寺を訪れたら是非こちらもチェックしてみて下さいね。霊感の強い人は皆その強力な霊気を感じるポイントでもあるようです。標高435mの場所にあります。
鞍馬寺のお守り・御朱印帳
せっかくお寺の参拝に訪れたなら、お守りや御朱印はチェックしておきたいですね。次は、鞍馬寺で販売されている「お守り」「御朱印帳」について見ていきましょう。
お守り
鞍馬寺といえば3尊の尊天(毘沙門天、千手観世音菩薩、護法魔王尊)がご本尊ですが、その3尊の「尊天守」(1,000円)や念珠のお守り(800円~1,500円)など、シブめのテイストのものが多いです。
そして、鞍馬寺で人気のお守りが、義経公が兵法や武術を学んだことにちなんだ「降魔必勝の小太刀」(2,000円)や黄色い魔除けお守りの「福虎」(900円)。持ち主の妨げとなっているものを砕き飛ばす天狗の羽うちわ「降魔扇」(2,000円)も見逃せません。
御朱印帳
鞍馬寺のオリジナル御朱印帳は、白地に寺紋の織柄が入った、いたってシンプルなデザインのもの。浄化パワーが強いお寺だけに、白のイメージはピッタリです。御朱印とのセットは2,000円となっています。
鞍馬寺の特にパワーがある場所は?
鞍馬寺で特にパワーがある場所は本殿金堂前の「六芒星」です。このほかにも、魔王殿など不思議なエネルギーを感じるスポットは多数ありますが、宇宙エネルギーが降りそそぐ場所というところからも六芒星(金剛床)が特にパワーの強い場所といえるでしょう。
まとめ
京都でも最強クラスの鞍馬寺。鞍馬山の自然の美しさにも魅せられ、歴史情緒たっぷりの仏閣は見どころも満載で、見ごたえ抜群です。宇宙エネルギーが強力に感じられるので、機会のある方は是非足を運んでみて下さいね。
鞍馬山の山頂までは、歩いて登ることもできますが、日本一短いケーブルカーが運行しているのでそれを利用するのもいいかもしれません。
ライターネーム Kikumikan
基本情報
住所:京都府京都市左京区鞍馬本町1074
電話番号:075-741-2003
営業時間:9:00~16:30(本殿の開扉は16:15まで)
HP:https://www.kuramadera.or.jp/
駐車場:専用駐車場はなし(周辺に民間の駐車場が複数あり)
アクセス:
・鞍馬駅から徒歩約3分
・山門駅から徒歩約1分
・そのほかの詳しいアクセス方法はこちら https://www.kuramadera.or.jp/access.html
※記載した金額等は2022年2月時点のものであり、変更の可能性があります。