函館八幡宮

 

健康長寿の木延命の桜」がある函館八幡宮
北海道函館市谷地頭町に、函館八幡宮が鎮座しています。「八幡さん」と地元の人々に親しまれ、人生の節目であるお宮参り・七五三・厄払いなどの祈願に多くの人が訪れます。函館八幡宮のご祭神である八幡神は、開拓・航海・漁業の守護神、勝負運・金運の神として崇敬されています。

初詣には毎年10万人ほどの参拝客で賑わい、北海道内では北海道神宮に次いで人気がある神社です。元旦の日だけの特別な「幸福みくじ」も人気となっています。静かなご神域は、開放的な清々しい気に満ちています。函館山のパワーが降り注ぐ函館八幡宮の境内は、力強いパワースポットとしても有名です。

函館山南東の麓に面した函館八幡宮からは、函館の街並みや津軽海峡を望める景勝地です。函館山は北海道の夜景スポットであり、世界三大夜景の一つです。夜景の中にハートの文字を見つけられたら、一緒に見た人と結ばれるという伝説もあるようです。美しい景色を見下ろせる函館八幡宮は、縁結びのスポットとしても人気があります。

また、境内に「延命の桜」と呼ばれる桜の木があります。台風で大半が折れた木が復活し見事に花をさかせたことから、健康長寿の木として注目されるようになりました。

緑に囲まれた函館八幡宮の境内には、落ち着いた佇まいながら堂々とした力強さや美しさが感じられる見事な社殿が建っています。現在の社殿は大正4年に建立され、本殿・幣殿・拝殿が続いた「聖帝八棟造り」と呼ばれる建築様式です。緩やかな曲線で広がる屋根造りは、優雅で威厳もあり見応えがあります。

夏になると函館八幡宮では「函館八幡宮例祭」が行われます。このお祭りは、函館の夏の風物詩と言われるほど有名です。また「新年騎馬参拝」も勇壮で人気の行事となっています。

函館八幡宮では、花手水や授与品などに様々な工夫がなされ楽しむこともできます。函館を訪れた際は、函館八幡宮に参拝してみてはいかがでしょうか。 

函館八幡宮の特徴
函館八幡宮は歴史があり、室町時代1445年に亀田郡領主・河野政通(こうのまさみち)が函館に居城を構える際、敷地内に八幡神を勧請し祀ったことが函館八幡宮の始まりです。当時、城は元町に創建され、城の鎮守として祀られました。1512年に河野氏は蝦夷に侵攻され城を追われます。河野氏の一族は、八幡神を奉じて亀田郡赤川村に逃れました。

江戸時代1649年に、河野氏一族の巫女が神託を受け、河野氏の元町の城跡に八幡宮を遷座しました。1799年には、東蝦夷は公議御料(幕府の直轄領)となると、江戸幕府により社地に箱館奉行所が置かれました。1804年には、幕府の公費により会所町に社殿が造営され遷座しています。それ以降、箱館奉行所は、蝦夷地総社・函館八幡宮を祈願所として篤く崇敬しました。

そして函館八幡宮は、蝦夷地の開拓にご利益があるとして信仰されてきました。石狩市の石狩八幡神社、室蘭市の室蘭八幡宮、小樽市の住吉神社などは、函館八幡宮より勧請されて創祀されています。

明治時代に入ると、開拓使によって会所町に庁舎が置かれます。明治4年に函館八幡宮は崇敬社として、国幣小社に列格しました。しかし翌11年に、火災により社殿を焼失します。そのため明治13年に官費により、現在地に社殿が造営され遷座されました。明治29年には国幣中社に昇格、戦後は神社本庁に加わり、昭和23年には別表神社となっています。

明治時代に入り天皇の勅によって札幌に札幌神社(現・北海道神宮)が創建されたことにより、北海道では長い歴史ある函館八幡宮は崇敬社として特別に敬われてきました。

函館八幡宮の社殿は、明治45年〜大正4年にかけて改築されています。本殿・幣殿・拝殿が権現造風に結合した聖帝造(日吉造)で、勾欄付きの縁が廻らされています。

本殿は滋賀県にある日吉大社のような造りで、本殿前面には本殿正面幅と同じ梁間・桁行2間・切妻造妻入の幣殿が続き、幣殿も拝殿の背面に続いています。拝殿は入母屋造平入ですが、幣殿・屋根の棟が前面に出ているため、正面屋根中央に春日造風の妻をつけ、下には正面を軒唐破風、1間の向拝を縋破風で葺き下ろしています。

函館八幡宮の造は、本殿が聖帝造で権現造風の八棟造であることから「聖帝八棟造」と呼ばれています。荘厳な社殿からは、格式・威厳・優美が感じられます。

函館八幡宮は何度も遷座を繰り返しながらも、霊験あらたかな力強いパワーに満ちた神社です。

 

函館八幡宮のご祭神
ご祭神
品陀和気命(ほんだわけのみこと)
住吉大神(すみよしのおおかみ)
金刀比羅大神(ことひらのおおかみ)

函館八幡宮には、3柱が祀られています。

境内末社
鶴若稲荷神社  倉稲魂命(うがのみたまのみこと)

 

函館八幡宮のご利益
函館八幡宮には、海上安全、開運招福、商売繁盛などのご利益があります。また、勝負の神様として知られ、受験生なども多く祈願に訪れます。

元旦の初詣だけ特別に「幸福みくじ」を手に入れることができます。一年に一度だけの特別なおみくじには、純金でできた縁起物の引換券が20本だけ含まれています。初詣でのおみくじでその年のご神託を頂き、更に幸運を掴むこともできるワクワク感がたまりません。人気のおみくじなので、壮絶な競争の中おみくじをひくのも楽しいですね。

また、「傘みくじ」というおみくじもあり、運が開く和傘の形をしています。大吉「快晴」、末吉「大雨」などと傘に記され、運勢を天気で表したユニークなおみくじです。他にも、函館八幡宮のお守りは種類が豊富で可愛いと人気です。交通安全のお守りには、可愛らしいカエルが付いています。「無事かえる」という願いが込められています。 

函館八幡宮のどこが見どころか?
函館八幡宮の境内は、四季折々に桜や紅葉などで彩られ美しく趣きがあります。季節によっては、手水舎が花手水として美しく飾られています。また、有名なお祭りや、パワースポットなどの見どころもたくさんあります。

新年騎馬参拝
新年の1月2日に、どさんこ馬が勇ましく石段を駆け上る「新年騎馬参拝」が毎年行われます。函館市にある体験型乗馬クラブ「函館どさんこファーム」の、ホーストレッキングの馬の安全祈願です。

初詣客で溢れる境内を、流鏑馬の装束を纏った騎手が、乗馬したまま社殿へ続く134段もの石段を一分足らずで駆け上っていきます。騎馬参拝の勇壮な姿は圧巻です。この勇ましい姿を一目見ようと多くの人が集まり、歓声や拍手が送られます。騎馬が駆け上がった後、拝殿の前で騎手と馬がお祓いを受けます。そして、境内で子供達に向けた乗馬の体験なども開催されます。

函館八幡宮例大祭
函館八幡宮では、2年に一度の8月15日に例大祭が斎行されます。函館ではお盆は新暦7月に行われ、8月に例大祭のお祝いが行われる習わしになっています。例大祭は、8月15日を挟む前後3日間に渡り行われます。お神輿に御神体をお乗せする神輿渡御があり、函館の街を巡ります。およそ200人が交代でお神輿を担ぎ、函館八幡宮から函館駅前まで練り歩きます。

還御では、神輿を担いだまま参道の石段を駆け上るのもお祭りの見どころとなっています。この神輿は、函館市指定文化財です。明治27年製の八角形をした神輿で、金箔が施され大棒が組み込まれています。

延命の桜
函館八幡宮の境内に「延命の桜」と称されるオオヤマ桜の木があります。この桜の木は、2004年の台風により大半が損壊しました。そのため、樹木医の懸命の養生・手入れが行われ、季節を外して開花に成功しました。今では延命の桜と呼ばれ「健康長寿」「生命の力」の象徴となり注目されています。

この桜は函館八幡宮のパワースポットの一つとして、参拝者がそっと手を当てる姿が見受けられます。生きた樹木から、力強いパワーを頂きましょう。

エゾヒキガエルの生息地
函館八幡宮の境内にある勾玉の池は、エゾヒキガエルの生息地です。エゾヒキガエルは絶滅の恐れがあるとされています。周辺の道路では、カエルが道を横切るときの事故を防ぐため注意喚起の標識が立っています。境内に生息する生き物は、神使かも知れません。エゾヒキガエルをあたたかく静かに見守りたいですね。

函館の人々に親しまれている函館八幡宮は、力強くて魅力のある神社です。 

函館八幡宮の一番パワーのある所
函館八幡宮の境内は木々に囲まれていて、函館山からくる強力な気を放っているパワースポットです。海からの上昇パワーと合わさって、力強いエネルギーが溢れています。中でも鳥居から本殿までの石段は、爽やかな気が流れる強力なスポットとなっています。散策しているだけで、力が漲り元気になれることでしょう。

函館山の麓の街や海を見下ろせる函館八幡宮は、景色も空気も綺麗なので心が落ち着きます。ぜひお参りしてみてはいかがでしょうか。

ライター 梅花桜花
 

基本情報
住所:〒040-0046 北海道函館市谷地頭町2番5号
TEL:0138-22-3636
アクセス:
・市電 谷地頭終点下車 徒歩で約5分
・JR函館駅より タクシーで約7分

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