金澤神社

 

大地のパワーに溢れた霊水が流れる金澤神社
日本三大名園のひとつである兼六園の横に、金澤神社が鎮座しています。清々しくて優しい気に溢れた金澤神社は、緑豊かな中にこぢんまりと佇む落ち着きある美しい神社です。

金澤神社のある石川県金沢市は、加賀藩・前田氏が治めていました。加賀藩の学問所「明倫堂」鎮守神として、金澤神社には菅原道真(すがわらのみちざね)公が祀られています。12代藩主・前田斉広(なりなが)公が兼六園の地に「竹沢御殿」を建設し、藩主の個人的祈願所として、また、庭である兼六園の鎮守として金澤神社は崇敬されてきました。

金澤神社の脇には地名「金沢」の由来となる「金城霊沢」と呼ばれる泉があります。昔、芋堀りの藤五郎という人が、泉で芋を洗っていると湧き出る水から砂金も出てきたそうです。藤五郎は、ひとり占めせず貧しい人々に分け与えました。それから、この泉は「金洗いの沢」と呼ばれ「金沢」という地名の由来となったようです。

「金城霊沢」は、パワースポットとして有名です。大地のパワーに溢れた湧水は霊水であり、砂金も出たとはいかに自然の力強いエネルギーに満ち溢れているかが分かります。

金澤神社には、菅原道真公の他に相殿に白蛇龍神、稲荷社に白阿紫稲荷大明神が祀られています。白蛇龍神や稲荷様と聞くと、金運のご利益もかなり期待できますね。白蛇龍神は、兼六園が造られる前からこの地に祀られていました。金澤神社では白蛇龍神の貴重で珍しいご神札を賜ることができます。

火難・水難・災難除け・金運・商売繁盛の神である白蛇龍神ですが、そのご神札は年間わずか100体しか頒布が許されていません。加賀藩の時代にも、白蛇龍神の姿を写した掛け軸を年100体のみ奉製して、藩士や城下の主な家々にわかち与えたそうです。今でも、その白蛇龍神のご神徳が保たれています。

金澤神社の手水舎の水は、カルシウム・鉄分が含まれた名水です。貧血や心臓の衰弱に効果があると言われ、百万石まつりの百万石茶会や寒糊炊きにも使用されています。

加賀百万石の大名・前田氏は、外様大名でありながら幕府に次ぐ石高を誇りました。そして、金沢の地で育まれた美意識は、街並みや伝統・文化に至るまで煌びやかです。その前田氏が篤く崇敬した、金澤神社を訪れてみてはいかがでしょうか。
 

金澤神社の特徴
金澤神社の始まりは、江戸時代1794年に加賀藩11代藩主・前田治脩(はるなが)公が現在の兼六園の梅林に藩校・明倫堂を建てたことがきっかけです。明倫堂の鎮守社として金城霊澤の側に、前田家の先祖であり学問の神である菅原道真公の御舎利を奉斉する神社が創建されました。

その後、兼六園を整備するにあたり藩校を他に移転します。神社は12代藩主・斉広公が建てた竹沢御殿の鎮守として、また、災難除けの神・商売繁盛の神などを合祀しました。金澤神社は当時、竹沢御殿御鎮守天満宮と呼ばれていました。朝に夕に兼六園を散策し、藩主は領内の平和・繁栄を祈願したと言われています。

金澤神社の白蛇龍神の御神体は2体あります。1体が神社、もう1体が江戸屋敷の奥方に代々奉斎されてきました。昭和21年にもう1体も金澤神社に戻され、今は2体とも本殿に祀られています。

また、白阿紫稲荷大明神は、明治維新後に前田家が東京に移住しその邸内に移されましたが、旧藩士らの懇願により再び神社に移されました。金澤神社は前田家の氏神様であったため、江戸時代には春秋の例祭のみ、城下の婦子だけが参拝を許されていました。その時は、藩公から紋菓(落雁)を頂いたそうです。

明治7年に兼六園が一般公開されてから、金澤神社にも一般の人々が自由に参拝できるようになりました。学業成就・商売繁盛・災難除け祈願など多くの参拝者が訪れています。近年は龍蛇信仰・金城霊澤の砂金伝説により、水の神・金運の神としても篤く崇敬されています。

御神体勧請由来記によると、金澤神社に祀られている白蛇龍神は雄雌2体の白火蛇であることが記されています。中国の文献では、白火蛇とは中国の奥地に千年に1度現れる蛇で、吉凶を人に知らせると伝えられています。中国から出雲の日御碕に伝えられ、金澤神社に祀られたとされています。

金澤神社では、毎月1日を白蛇さんの日と定め御神体が開帳されます。毎月1日には雄1体が開帳、お正月には雄雌2体が開帳され、開運厄除けの祈願が行なわれています。

金澤神社は初詣はもちろんのこと、毎月1日の白蛇月次祭と、25日の天神月次祭の日には多くの参拝者で混み合います。

境内の手水舎横には、清めの砂が置かれています。家や土地を清めたい時に撒くと良いそうで、必要な方は袋を準備して自由に持ち帰ることができます。そして、境内の手水舎よりお水を取ることもできます。金城霊澤と同じ水源の霊水を頂くことができるなんて、とても有り難いですね。ぜひ、ご神気あふれる霊水を頂きましょう。
 

金澤神社のご祭神
菅原道真公    学問の神・前田家の先祖
白蛇龍神     金運・災難除の神
白阿紫稲荷大明神 商売繁盛の神
琴平大神     交通安全
前田斉広公(12代藩主)
前田斉泰公(13代藩主) 

金澤神社のご利益
金澤神社では、学業成就・金運上昇・災難除け・交通安全・商売繁盛・心願成就・旅行安全などのご利益が授かれます。授与品のお守り「巳さん」は、金運・災難除けのご利益があると言われ人気です。水晶のものと陶器のものがあります。

 

金澤神社のどこが見どころか?
緑豊かで美しい金澤神社は、兼六園のすぐ隣にあり、ご神気も篤く見どころ溢れる神社です。散策がてら、清々しくて優しいご神気を感じてみてはいかがでしょうか。

まずは、金城霊沢と同じ地下水源の手水舎の水で清めてから参拝しましょう。この手水舎の水は霊水・金城霊澤の水として、県内外からの参拝者に広く親しまれています。この霊水は、毎年6月に開催される石川県内最大規模の「百万石祭り百万石茶会」、2月に行われる石川県文化財保存協会による大寒の糊作り、和菓子作り、戦没者慰霊式典などに供えられています。

また霊水には、カルシウム・鉄分が多く含まれ、毎年「水質試験」が行われています。安心して飲用もできますので、お水を取って持ち帰り体にご神気を取り入れるのもいいですね。

拝殿の左手には「夢牛」が置かれています。主祭神・菅原道真公の使いである牛は、願い事を思い浮かべながら牛の頭をなでると願いが叶うと言われています。

そして、いぼを石に当てて擦るといぼが取れる「いぼとり石」も置かれています。不思議な石は江戸時代末期に、現在の七尾市町屋町から移されました。明治時代まで、このいぼとり信仰が続きました。今では、体のいぼ・心のいぼも取れると言われています。心のいぼは目には見えませんが、早めに取っておきたいですね。

金澤神社の境内には、奉納稲荷鳥居が奉納されています。この鳥居は、平成20年8月に前田家の鎌倉邸より稲荷社御分霊と共に移築し奉納されています。この鳥居は、前田家の祝いごとの度に奉納されてきた縁起の良い鳥居です。鳥居の他に、御神鏡をはじめ掛け軸・稲荷石像などの前田家ゆかりの21品も奉納されました。

拝殿の天井には、白蛇龍神の絵が描かれています。石川県内の日本画家・山田俊一氏の作で、4年の年月を費やした大迫力の見事な絵から、力強く守られている気が感じられます。平成24年に奉納された白蛇龍神の天井画は、右側に天使が描かれています。力強い龍神と天使の対比が面白く、見どころと言えます。

金沢を訪れましたら兼六園だけではなく、隣接するパワー溢れる金澤神社にぜひ足を運んでみましょう。
 

金澤神社の一番パワーのある所
金澤神社全体に、清々しくて優しいパワーが流れています。

金沢の地名の由来となり伝説の地である金城霊澤には、パワーが溢れています。大地のパワーに満ちた金城霊澤の霊水は、金澤神社の手水舎と同じ地下水源です。

金澤神社でお水取りをして、大地から流れでるパワーを頂いてみてはいかがでしょうか。

 

ライター 梅花桜花
 

基本情報
住所:〒920-0936 石川県金沢市兼六町1-3
電話番号:076-261-0502
アクセス:
・城下まち金沢周遊バス
 北陸鉄道路線バス
 西日本JRバス     「広坂・21世紀美術館」    バス停から 徒歩約3分
・まちバス        「21世紀美術館・兼六園」    バス停から 徒歩約3分
・金沢ふらっとバス菊川ルート「国立工芸館・県立美術館」バス停から 徒歩約2分

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