縁結び・紅葉の絶景スポットとして名高い「竈門神社」
「宝満宮竈門神社」( ほうまんぐうかまどじんじゃ)は太宰府天満宮に近く、福岡市内中心部から車で約40分の距離にあります。縁結びの神社として有名で、若い女性やカップルも多く訪れますが、特にこの時期は、福岡県内でも特に素晴らしい紅葉が見られるとあり、展望所から見る絶景など見どころも多く人気のスポットになっています。霊山の宝満山は古くから神々が宿るとされ、その麓に下宮の「宝満宮竈門神社」が鎮座しています。
太宰府市は「太宰府天満宮」が有名ですが、美しい大自然に囲まれた竈門神社も県内屈指のパワースポットとして参拝客が多く訪れます。荘厳な本殿に参拝した後は、スタイリッシュでデザイン性が高い授与所でかわいいお守りを授かりましょう。また、カラフルな絵馬も奉納すれば、さらにパワーがアップするかもしれませんね。今回は、厄除けや方除け、そして縁結びのご利益で知られる竈門神社の魅力をたっぷりご紹介します。
竈門神社の由来
天智天皇の治世、中央が九州一円を統治するために太宰府政庁が置かれました。宝満山は太宰府政庁から鬼門の方向にあったため、国家鎮護の祭祀が執り行われます。宝満山では、大陸へ渡る遣隋使や遣唐使はもちろん、空海や最澄なども航海の安全と目的が成就できるよう祈りを捧げていて、歴史の重みを感じることができます。
その後、宝満山には多くの山伏が厳しい修練をする場になり、修験道の信仰が盛んになっていきました。人々の除災招福や世の平安を願い加持祈祷が行われたとされています。
竈門神社の上宮へ行くには宝満山に登らなければいけません。今では、一般の登山を楽しむ方からも愛される山になっています。かつて、空海や最澄など高僧も登り拝んだ、竈門神社上宮に体力に自信のある方は、足を運んでみてはいかがでしょうか。
竈門神社のご祭神・ご利益
「宝満宮竈門神社」は、創建以来1,350年以上の長い歴史を誇り、神武天皇の母君とされる「玉依姫命」(たまよりひめのみこと)を主祭神としてお祀りしています。魂(玉)と魂(玉)を引き合わせ、引き寄せるとして「縁結びの神」と古くから信仰されてきました。また、太宰府政庁の鬼門である北東に位置することから、道の安全や事業の成功を願い多くの参拝者が訪れるなど、方除け・厄除けのご神徳があることでも知られています。
竈門神社の最もパワーがある場所
水鏡
「水鏡」(みずかがみ)は本殿のすぐそばにあります。古より水は、あらゆるもの映し、祓い清めるとされ不思議な霊力があるといわれてきました。手水舎で身を清めたらこの「水鏡」に自身の顔を映し心の内面まで清めてから、正直で純粋な心で祈願しましょう。そうすれば願いが叶うそうですよ。
再会の木
「再会(さいかち)の木」は本殿の横手にあります。その昔、神功皇后が親しい人々との再会を祈願し、宝満山頂にサイカチの木を植えたといわれています。この木に向かって願えば、好きな人との再会や縁結びはもちろん、まだ見ぬ人との出逢いも叶えてくれるのだとか。
愛敬の岩
再会の木のすぐ隣には「愛敬(あいけい)の岩」があり、願いを叶えるための方法があります。左の岩から右の岩へ目を閉じながら好きな人を想い、あるいはまだ見ぬ人との良縁を祈り歩いてみましょう。一度でたどり着ければ願いが早く叶うとされ、他の人の助言でたどり着ければ、その恋は周りの人の助けにより成就されるといわれています。
幸福の木
恋の願いをしたためた「こより」(初穂料1,000円)を結ぶ「幸福の木」が展望台横、本殿横にあります。この木に結んだ後、真摯に祈願すれば恋が成就するといわれています。
竈門神社の見どころ
おしゃれな授与所
本殿で参拝をした後は、授与所にぜひ立ち寄ってみてください。おしゃれなデザインがひと際目を引き、授与所とは思えないスタイリッシュな建物になっています。こちらは世界的なインテリアデザイナーのWonderwall 片山正通氏が手がけており、「百年後も愛され続ける建物」をコンセプトに設計されたのだそう。
様々な人が行き交い、多くのご縁を結び繋いでいく場所という願いが込められており、白とピンクを基調とした明るい空間になっています。大自然に囲まれた荘厳な境内に、突如現れるおしゃれな建造物に驚かされます。お守りや絵馬、御朱印などの授与以外にも観光パンフレットが置かれるなど、福岡の観光拠点としても活躍しています。
展望舞台
授与所の裏手には「展望舞台」があり、太宰府の街が一望できる絶好のロケーションが自慢です。イギリス出身のプロダクトデザイナー、ジャスパー・モリソンさんがデザインした御影石で作られたスツールやベンチが置かれています。ゆっくり休憩しながら四季折々の景観が楽しめますよ。夕陽が沈み街中がオレンジ色に染まる景色や、煌びやかに灯りがともされた夜景も見どころです。
お守り
授与所には多数のお守りが用意されその数はなんと、100種類以上に及びます。そのなかでも人気なのが「恋守り むすびの糸」です。良縁の願いが叶うよう求める人が多く、アクセサリーとして身に着けられるため若い女性に特に注目されています。また「再会の実(さいかちのみ)」を意味するチャームは、好きな人との再会だけでなく、仕事での良縁なども引き寄せてくれるそうですよ。
他にも、一期一会が実現するよう祈願された苺の形の「いちご守り」をはじめ、日々の仕事や生業が成功するご利益の「仕事結び守り」、主祭神の玉依姫命を、伝統工芸である博多人形で現わした縁起物の「宝満さま」や、てるてる坊主の形の「てるてる晴れ守り」など、見た目にも可愛いお守りが数多く用意されています。
カラフルな絵馬所
竈門神社では絵馬を目的に訪れる人も多くいます(初穂料800円)。願い事と一緒に、それぞれ好きなイラストが描けるとあり子どもたちからも大人気です。授与所横にはマジックやペンが用意されていて、自由に好きなキャラクターや動物など好きな色でカラフルに描くことができます。
絵馬は裏面のデザインが3種類あり、定番の桜のほか、干支、鶴と亀が描かれた縁結びなどから選べます。また、一大ブームを巻き起こした漫画「鬼滅の刃」の主人公の名前が同じ竈門であることから、「鬼滅の刃」の聖地として話題を呼び、絵馬所を見るとキャラクターが描かれた絵馬がずらりと並び圧巻です。一枚、一枚力作も多く絵馬所を見ているだけでも楽しめますよ。
竈門神社は桜の名所としても有名で、初夏はシャクナゲ、秋になれば見事な紅葉風景になるなど、四季折々で彩り豊かな風景が楽しめます。「紅葉上げ」と呼ばれる紅葉の木を奉納植樹する風習が古よりあり、現在でも境内各所には約300本の木が植えられているそうです。毎年11月下旬にピークを迎え、カエデなどの木々が真っ赤に色づくと境内を一気に秋模様に変え、見渡す限りの美しいグラデーションに彩られます。ライトアップ期間中は神社と紅葉の幻想的な雰囲気のなかで絶景を見ることができますよ。
まとめ
名峰宝満山の麓に鎮座する竈門神社は、歴史ある荘厳な雰囲気でありながら、境内には、おしゃれな授与所やカラフルで賑やかな絵馬所など見どころも満載で楽しくなります。神社のパワースポットを巡り紅葉の絶景スポットも堪能しながら、この秋は竈門神社の魅力をたっぷり満喫してみませんか?
ライターネーム/サクヤ凛
基本情報
住所:〒818-0115 福岡県太宰府市内山883
電話番号:092-922-4106
HP:https://kamadojinja.or.jp
アクセス:九州道太宰府ICから車で約20分
参拝時間:終日開放、授与所(開所時間8時30分~18時)
定休日:なし
駐車場:約100台
※最新の情報は公式HPでご確認ください。
※記載した金額等は2022年11月時点のものであり、変更の可能性があります。