秋保大滝

 

水飛沫を浴びて浄化!滝つぼに接近できる秋保大滝
国の名勝に指定されている秋保大滝は、宮城県仙台市太白区秋保町にあります。蔵王国定公園の北部、大東岳・神室岳間の峠付近を源流とする一級河川・名取川の上流です。「日本三大名瀑」のひとつに数えられることがある、落差55m、幅6mの迫力ある美しい滝です。清らかな水が勢いよく流れるさまは、堂々として清々しく人々を魅了します。

秋保大滝は、滝つぼにかなり近づくことができる魅力的な滝です。轟音とともに水飛沫を浴びながら、大自然の雄大さを身近に感じられるパワースポットでもあります。滝のひんやりとした空気の中、神聖な気持ちを味わうことができることでしょう。滝の浄化作用や、豊かな自然に、身も心も軽くなり爽やかで元気が沸いてきます。

秋保大滝の入口には、緑に囲まれた秋保不動尊があります。境内には滝の遊歩道入口があり、展望台や滝つぼへの道が続いています。秋保不動尊は平安時代に慈覚大師円仁(じかくたいしえんにん)が秋保の地に立ち寄った際、秋保大滝の荘厳な流れに霊感を得て、不動明王を祀ったと伝えられています。

こうして祀られた秋保不動尊も、まさにパワースポットと言えますね。境内や遊歩道では、色々な植物や野花が見られ、天然記念物などの保護を求めるほど素晴らしい環境です。四季折々に美しく、青々とした若葉の季節・紅葉の季節・厳冬の白い雪や凍り付いた滝など、一年中見応えがあります。

また秋保大滝では年越しイベントとして、滝がライトアップされます。大晦日と元日の特別な夜に、幻想的な景色を楽しめます。

秋保大滝に行くときは秋保不動尊を通りますが、体力に自信のない方は滝つぼ付近の駐車場が便利です。激しい水飛沫のため、季節によって着替えがあると安心です。また、滝つぼまでの遊歩道は自然の景観を保つため未舗装で階段や岩場もあり、歩きやすい靴や服装で散策しましょう。

秋保大滝だけではなく秋保町全体がパワースポットの宝庫と言われていますので、日常を離れ大自然を満喫してみてはいかがでしょうか。
 

秋保大滝の特徴
名取川の源流から、渓谷の美しさで知られる二口渓谷(ふたくちけいこく)を流れ、火山灰などが凝結して出来た凝灰岩の断崖を、勢いよく流れ落ちた所が秋保大滝です。

秋保大滝を見るための遊歩道は、「新・奥の細道」または「秋保大滝パノラマの道」と呼ばれています。秋保大滝駐車場から秋保不動尊を通って、名取川の左岸におよそ1㎞続きます。周囲を木々に囲まれた静かな「新・奥の細道」を、昔の人々も美しい滝を見るために通っていたと思うと、改めて今も昔も変わらないものがあると実感し心が穏やかになります。

秋保不動尊から100mくらいのところに滝見台があります。滝見台は滝の上部と同じ高さになっています。滝見台から更に下りると、20分くらいで滝つぼです。

この秋保大滝の下流には「名取の名湯」と呼ばれる秋保温泉があります。奥州三名湯の一つに数えられ、仙台藩の伊達政宗公の湯あみ御殿が造られた温泉です。きれいな水が流れるところには、パワーがあるのですね。

滝入口にある秋保不動尊の正式名は、滝本山西光寺です。神仏習合の名残で、寺院でありながら鳥居が残されています。

平安時代初期の860年に、慈覚大師が出羽(山形県)に山寺を創建した帰り道に、秋保の地に留まりました。秋保大滝の迫力ある流れを前に慈覚大師が霊感を得て、不動明王を安置したことが秋保不動尊のはじまりと伝えられています。

江戸時代1825年に、地元出身の知足上人(ちそくしょうにん)が不動堂を建立し、翌年には本尊を再興しています。

知足上人は秋保大滝から1㎞程離れた農家で生まれました。子供の頃から親孝行で、母親の眼病を治すため秋保不動尊に何日も通い祈り続けます。そして、母親が失明を免れて回復したことから18歳で仏門に入りました。

知足上人は断食や千日の五穀断ちなどの修行を積み、木食行者となります。その後、東北をくまなく行脚して、喜捨をうけた浄財により不動堂と本尊を再興したのです。知足上人はその後40歳の時に、衆生済度(しゅじょうさいど)を願い、大滝の岩頭から投身遷化したと伝えられています。衆生済度とは、生きとし生ける者全てを救い、悟りの世界へ行くことです。

不動堂の傍らには、知足上人の木像を安置する開山堂と講舎が建てられました。滝見台への道沿いには2m程の五輪塔があり「大滝中興開山贈法印岳運」と刻まれています。知足上人のお墓として今も守り継がれているのです。

大迫力の清々しい秋保大滝の流れと、秋保不動尊に伝わる話に、感動して心が揺さぶられますね。
 

秋保不動尊のご本尊
ご本尊
不動明王

現存する不動明王は、江戸時代1826年に伊達家の鋳物師・津田甚四郎によって造られたものです。秋保不動尊の不動明王像は、現存する金銅不動明王では日本一の巨像と言われています。像高3.30m、面部1.11m、胴まわり5.10m、剣1.86m、火焔の高さ5.10mにもおよぶ巨像です。

力強い本尊の姿を前にして、圧倒され煩悩を忘れてしまうことでしょう。
 

秋保大滝・秋保不動尊のご利益
秋保大滝の流れには浄化作用があり、家内安全・金運・勝負運がアップすると言われています。

​秋保不動尊では護摩祈祷が行われます。護摩祈祷を通して煩悩を焼き払って頂き、様々な願いを祈っていただきましょう。

​また写経道場があり、お経を書き写す「写経」が行えます。お経は「読む」「唱える」の他に「書き写す」という修行もあります。自然豊かな環境で、心静かなひと時を過ごすのも貴重な時間です。書き写した写経は、様々な願い事を込めて奉納していただけます。
 

秋保大滝のどこが見どころか?
秋保大滝は美しく壮大で、轟音と激しい水飛沫とともに圧倒されることでしょう。国の名勝だけあって、季節毎に美しい景色を楽しめます。秋保大滝の上部には、水の浸蝕を受けた巨岩が左右にあり「滝まなこ」と呼ばれてます。この奇観は、時を経て少しずつ変わっていくのですね。

秋保不動尊も見どころがあります。境内には、仙台市の保存樹木に指定されたイチョウの大木があります。秋には見事に鮮やかな黄金色に色づきます。

春の「秋保大滝不動尊大祭」で奉納される、「秋保の田植踊」(馬場の田植踊)は、ユネスコ無形文化遺産であり、国の重要無形民俗文化財となっています。秋保町の馬場、長袋、湯元の3地区に伝わる田植踊で、その年の豊作を願う踊りです。もともとは春ではなく小正月に踊られていました。

また、秋保不動尊内の欄干には鯉の彫刻があります。その鯉を見つけると、良縁に恵まれると言われています。鯉(恋)を探すのも楽しいですね。

そして、秋保大滝に隣接する「仙台市秋保大滝植物園」では、「すだれ滝」と呼ばれるここでしか見られない滝があり、多くの観光客が訪れるスポットとなっています。植物園には蔵王山系の、およそ200種の植物が1万5千本の樹木が植えられています。

見どころ満載の秋保大滝・秋保不動尊で、大自然に触れ豊かなひと時を味わってみてはいかがでしょうか。
 

秋保大滝の一番パワーのある所
秋保大滝の激しい流れは、仙台最強のパワーが溢れています。身も心も浄化され、澄んだ空気を胸いっぱいに吸い込んで、清々しい気持ちになるでしょう。

大自然の中の秋保大滝で、リフレッシュして大いなるパワーを存分に頂きましょう。

 

ライター 梅花桜花
 

基本情報
住所:〒982-0244 宮城県仙台市太白区秋保町馬場字大滝
電話番号:
・TEL 022-398-2323(秋保温泉郷観光案内所)
・TEL 022-399-2127(秋保不動尊)
アクセス:
・東北自動車道・仙台南ICより 
国道286号および宮城県道・山形県道62号仙台山寺線で約22㎞
・R仙台駅西口より バスプール8番乗り場から秋保大滝行き、終点下車すぐ

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