筥崎八幡宮

 

福岡随一の開運スポット「筥崎八幡宮」
「筥崎八幡宮」(はこざきはちまんぐう)は、福岡県随一の開運勝運の神として親しまれ、日本三大八幡宮のひとつに数えられています。境内には数多くのパワースポットが点在し、参拝する人たちの運気を上昇させてくれる力強い神様です。
 

筥崎八幡宮の由来
筥崎八幡宮は明治時代、社格の高い旧官幣大社として定められました。京都府の石清水八幡宮や大分県の宇佐神宮と並び日本三大八幡宮に数えられる、由緒ある神社です。創建は不明ですが古い記録によりますと、この地に平安時代中頃、壮麗な社殿が建立され、朝廷から庶民に至るまで、広く祈りの聖地として信仰されてきたと記されています。

ご祭神は応神(おうじん)天皇、神功(じんぐう)皇后、玉依姫命(たまよりひめのみこと)がお祀りされています。主祭神である応神天皇は八幡神社のご祭神であり、武運の神様である八幡神と同一神と考えられています。また神功皇后は、応神天皇の母になります。

鎌倉時代中期の蒙古襲来(元寇)の時に、筥崎八幡宮の神の力により神風が吹き、未曾有の困難を退けたという伝承から、勝運・厄除けの神として篤く信仰されてきました。この勝ちのパワーにあやかろうと、初代黒田藩主の黒田長政や豊臣秀吉、小早川隆景など、名だたる武将が筥崎八幡宮に参詣したと伝えられています。
 

筥崎八幡宮の見どころ

敵国降伏
筥崎八幡宮といえば、最も目に留まるのが黒々とそびえる楼門(国指定重要文化財)です。迫力がある楼門は、筥崎八幡宮の象徴であり大きな檜皮葺(ひわだぶき)の屋根を有し、鳥居をくぐればすぐにその雄々しい姿が目に止ります。楼門に掲げられている扁額(へんがく)には「敵国降伏」の文字が書かれています。

真の強さが伝わる壮大な言葉です。迫力満点のビジュアルを目にすれば、おのずと力が湧いてくることでしょう。四文字熟語の「敵国降伏」が書かれた扁額の文字は、醍醐天皇をはじめとした歴代の天皇が筥崎八幡宮に納めたと伝えられています。

「敵国降伏」という4文字を見ると、勝つために力づくで、ねじ伏せる武神のイメージがありますが、実はこの4文字にはとても興味深い意味が込められています。「敵国降伏」は、軍事の力で敵国を退けるのではなく、徳の力をもって他の国を鎮めるということを表しています。本当の真の勝利を指し示す、まさに筥崎八幡宮ならではのシンボルです。

「敵国降伏」と綴られた扁額と力強い楼門の姿は、筥崎八幡宮オリジナルの御朱印帳にも描かれています。そこには平和の象徴である白い鳩が舞っていて、徳を重視する筥崎八幡宮らしさが表現されています。

さざれ石
「さざれ石」とは気が遠くなるような長い年月によってできた石のことで、永遠の繁栄の意味がこの名前に込められています。国歌の「君が代」の歌詞にも詠まれています。

筥松
ご神木の「筥松」は楼門そばにあり、朱の玉垣で囲まれています。筥崎八幡宮の主祭神である応神(おうじん)天皇の御枹衣(胎盤、へぞの緒)を納めた筥(はこ)を埋める際に、松を目印にして植えたとされ、「標の松」(しるしのまつ)とも呼ばれています。筥松の周りには願掛けの絵馬が飾られています。

また、樹齢800年を超える大楠が手水舎の近くにあり、信仰の対象として古来より人々に大切にされてきました。街中でありながら、自然に触れられる点も魅力のひとつになっています。

本殿
「本殿」は勝運の神様に最も近く対面できる場です。楼門や拝殿、そしてご祭神をお祀りする本殿まで、全て国の重要文化財に指定されています。勝運・厄除けで有名な神様に参拝をして、ご神徳を授かりましょう。

本殿右側には千利休が奉納した石燈籠があり、必見です。本殿後方には、末社が左右5社あります。末社まで訪れる人は少ないので、こちらも忘れずにお参りしましょう。末社でもパワーのある神様がお祀りされていますので、願いが叶いやすいともいわれています。

有名スポーツチームの「戦勝祈願」
筥崎八幡宮は「敵國降伏」の言葉に象徴されるように、勝運の神様として有名で、プロ野球の福岡ソフトバンクホークスやプロサッカーのアビスパ福岡など、地元のスポーツチームの戦勝祈願が毎年行われています。シーズン前に、年に1度行われる祈願では、有名な野球チームやサッカーチームの選手を一目見ようと多くのファンが詰めかけます。またスポーツ関係者だけでなく、選挙での当選を祈願する政治家や、ビジネスの成功を願う経営者・自営業の人たちも熱心に参詣しています。最強の勝運の神、筥崎八幡宮は多くの参拝者に窮状を乗り越え、人生を勝ち抜く力を授けています。

銭洗御神水
境内の手水舎には、「銭洗御神水」があります。「てぼ」と呼ばれる竹かごにお金を入れ、御神水で洗い清めて福寿開運を願います。そのお金を持ち帰り実際に使うことで、世の中を廻り巡って金運を呼ぶとされています。

小さな草履(わらじ)
本殿裏手に、「池島殿」と呼ばれる小さな神社があります。小さな草履(わらじ)をお供えして足や腰の健康を祈願することができます。

花の名所
筥崎八幡宮は花の名所としても有名です。6月に見頃を迎える「あじさい苑」のほか、「神苑花庭園」では冬ぼたんやしだれ桜、百合など四季折々の花を楽しむことができます。神域に咲く美しい花々が、心を癒してくれますよ。
 

筥崎八幡宮の祭り

放生会
毎年9月12日から18日まで開催される「放生会」(ほうじょうや)は全ての生命あるものを慈しみ、秋の実りに感謝する1,000年以上続くお祭りです。放生会の起源は「合戦の間多く殺生すよろしく放生会を修すべし」というご神託によるもとされています。

また「博多祇園山笠」、「博多どんたく港まつり」と並び博多三大祭として知られています。7日間の期間中はさまざまな神事が行われるほか、箱崎浜から伸びる約1㎞の参道には数百軒の露店が立ち並び、約100万人が訪れる九州有数のお祭りになっています。

ガラス細工の玩具で放生会の名物でもある縁起物の「ちゃんぽん」が、祭りの期間限定で販売されます。息を吹き込むとペコペコと音が鳴り、その音をチャンポン、チャンポンと聞こえた人が「ちゃんぽん」という名前で呼び始めたことが、放生会のちゃんぽんの名前の由来になっています。

現在、放生会で売られているちゃんぽんは、県内の職人さんが1つ1つ手作りをして、筥崎八幡宮の巫女さんが絵付けを担当しています。ただ2000年からは、ちゃんぽんを製作する職人さんが1人になりました。しかも高齢のため一時は、2,000個作られていたちゃんぽんが、今では840個と半分以下になったそうです。このため、祭当日は朝早くから、ちゃんぽんを求めて多くの人が並び、即完売するほど大人気になっています。

また、おはじきの縁起物もあります。こちらは、放生会の時期のみ授与されていたこともありましたが、今は通年で販売されています。筥崎八幡宮の楼門や鳥居、燈籠に祭りや花などを象ったおはじきを20種類、セットにしています。博多人形師の職人さんが丁寧に手作業で作られ、その技を身近に堪能できます。おはじきは、「災いや厄をはじく」といわれ、災難厄除けの縁起物として重宝されています。

お潮井取り
筥崎八幡宮に面した箱崎浜には「お潮井浜」(おしおいはま)があり、その海岸にある真砂(まさご)は身を清めて厄除けや災いを祓(はら)う力があるとされています。「お潮井取り」は真砂を自宅に持ち帰える博多に古くから伝わる風習で、3月と9月の年に2度執り行われ、社日祭の行事として有名です。当日は、厄除開運の祈願がされた筥崎宮の真砂が境内に置かれています。特に社日祭の日のお潮井は効力が強いとされるため、毎年多くの参拝者で賑わいます。

ちなみに、日本三大祇園祭のひとつ、山笠行事の「博多祇園山笠」でも「お汐井取り」の行事が行われ、同じくこのお潮井浜の真砂が用いられています。

玉取祭
筥崎八幡宮ではユニークな祭りも多く行われています。特に「玉せせり」の名でも知られている「玉取祭」が有名です。毎年1月3日に、災いを退ける幸運の玉を、締め込み姿の男性たちが取り合う迫力のある祭りで、九州三大祭と称されています。新年の寒さをものともしない気合の入った光景は、見ているだけでもパワーがもらえます。

今から500年前の室町時代に始まったとされ5,500年以上続く伝統あるお祭りで、当日は、約5万人もの観光客が集まります。筥崎八幡宮は正月三が日は特に混雑し、周辺で交通規制があったり、臨時の駐車場が設けられたりしますので、事前にチェックしてから行きましょう。
 

筥崎八幡宮の最もパワーがある場所

湧出石
手水舎の近くには、触れるだけで運が湧き出でくるといわれる「湧出石」(わきでいし)があります。古くから伝わる書物にも書かれている運気上昇のスポットです。湧出石は、真砂が敷かれた茶色の地面から滑らかな石肌を見せています。招福開運や運気アップを願って、多くの参拝者がこの湧出石に触れていきます。

また古来、湧出石で天変地異を占っていたとされ、国に一大事がある時に地上に姿を現すという言い伝えが残る霊石です。
 

まとめ
筥崎八幡宮は厄除け・勝運の神様で有名ですが、同時に平和を愛する神様でもあります。境内に多く点在するパワースポットを巡りながら、筥崎八幡宮の神様のご神徳を頂きましょう。また、境内と参道にある「あじさい苑」や「神苑花庭園」では、心癒される時間を過ごすことができますよ。

放生会をはじめ活気あるお祭りが多いのも魅力ですね。福岡市内で利便性も良く、アクセスも抜群な筥崎八幡宮に一度訪れてみてはいかがでしょうか。

ライターネーム/サクヤ凛
 

基本情報
住所:福岡県福岡市東区箱崎1-22-1
電話番号:092-641-7431
お問い合わせ先:筥崎八幡宮社務所(受付時間7時30分~17時)
HP:http://www.hakozakigu.or.jp/
アクセス:
・福岡市地下鉄:箱崎宮前駅1番出口より 徒歩約3分
・JR九州:鹿児島本線 箱崎駅より 徒歩約8分
・西鉄バス:箱崎バス停より 徒歩約3分
・JR九州バス 箱崎1丁目より 徒歩約2分
駐車場:宮前駐車場(100台)、外苑駐車場(230台)
*最新の情報は公式ホームページでご確認ください。

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