日光山輪王寺

日光山輪王寺とはどんなお寺なのか?
日光山輪王寺は、栃木県日光市山内に位置します。1999年に世界遺産「日光の社寺」二社一寺として、日光二荒山神社と日光東照宮とともに登録された寺院です。

江戸時代には徳川家の庇護を受け、また篤く信仰されてきました。日光山輪王寺には三代将軍家光公の大猷院霊廟、隣接する日光東照宮には家康公の霊廟が置かれています。江戸から遠く離れた日光ですが、徳川家との関係の深さが伺えます。家光公は「死後も家康のそばでお仕えする。遺骨を日光山に送り葬ってくれ」と遺言を残したそうです。

また日光山輪王寺の建造物や美術工芸品には、数多くの国宝や重要文化財が残されています。見回るのに一日はかかると言われるほどの、見応えのある立派な寺院です。

日光山輪王寺を代表する年中行事の一つに、「強飯式」(ごうはんしき)と呼ばれる珍しい儀式があります。これは「日光責め」とも呼ばれ、狂言の題材となるほどの儀式でした。

山伏姿の僧侶が、6人の「強飯頂戴人」に三升分もの大椀を持たせて「喰え喰え」と責め立てます。儀式に参加すると、すべての難を逃れすべての福を受けられるご利益があります。江戸時代には強飯頂戴人は十万石以上の大名でないと務められず、そのため各地の大名たちは名誉のためとこぞって強飯頂戴人に名を連ねたそうです。

厳かで落ち着いた佇まいの本堂の中でのこの光景は、驚きでもありユニークにも思えます。昔、山の神への供物を持ち帰り、その供物を福分けとして食べたことが始まりのようです。修験者たちの伝統であり、日光山輪王寺の大切な行事なのですね。

日光山輪王寺は庭園や境内の花々も美しく、春には本堂前に樹齢500年程の「金剛桜」が咲きます。紅葉の季節には、逍遥園(しょうようえん)と呼ばれる庭園が美しくライトアップもされ絶景と言えます。

日光山輪王寺は、日光東照宮の煌びやかな華やかさとは違う、落ち着いた美しさがあります。ぜひ足を運んで礼拝してみてはいかがでしょうか。

 

日光山輪王寺の特徴
世界遺産である「日光の社寺」二社一寺は、明治時代の神仏分離令がでるまで「日光山」として包括されていました。日光山は関東で一大霊場として篤く崇敬されていました。

日光山輪王寺と日光二荒山神社は、奈良時代に山岳信仰の社寺として創建されたのです。それから江戸時代に家康公没後、日光山内に日光東照宮が創建されました。

日光を開いた勝道上人(しょうどうしょうにん)が、千手観音を祀るために766年紫雲立寺(しうんりゅうじ)を創建しています。これが日光山輪王寺の始まりで、現在の場所から1㎞離れた場所でした。

また翌767年には隣地に、男体山の神を祀った二荒権現を創建しています。こちらは日光二荒山神社の始まりとなります。

日光山輪王寺は、日光山内で最初に創建された歴史のあるお寺と言えます。時代の変遷によって場所を移動したり、紫雲立寺・四本竜寺・輪王寺と名前を変えています。

平安時代には真言宗の空海や天台宗の円仁、鎌倉時代には源頼朝など歴史上の有名な人物が訪れています。江戸時代に入ると、天台宗の天海が貫主となっています。勝道上人が創建した日光山輪王寺は、空海・円仁・天海などによって手を加えられ、また徳川家の庇護により隆盛していったのです。

その後は幕末まで、出家した皇族である法親王が貫主を務めています。法親王は「日光門主」と呼ばれ、14代もの長きに渡り管領しました。日光山輪王寺は、宮家との関係もある由緒あるお寺だったことがわかります。

二社一寺は同じ境内であったため、日光山輪王寺の建造物は日光山内のあちこちに点在し、本堂・大猷院・慈眼堂などのお堂や15の支院を所有しています。

明治維新の神仏分離令によって、日光山内の二社一寺は寺院・神社と区分けされました。一つに包括されていたものを、分けるのは大変なことだったでしょう。

日光山輪王寺をはじめとする二社一寺は、今でも多くの参拝者で賑わいがあります。

 

日光山輪王寺のご本尊
千手観音  (男体山)
阿弥陀如来 (女峯山)
馬頭観音  (太郎山) 

ご本尊は日光三山の本地仏とされています。

また、薬師如来・阿弥陀如来・釈迦如来の掛仏も祀られています。

 

日光山輪王寺のご利益
日光山輪王寺では、厄除け・縁結び・開運招福などの幅広いご利益をいただけます。

鬼門除け
家の鬼門から入る悪い気を抑え、良い気に変える祈願札です。鬼門の壁や柱に下げるように壁掛けになっていて、毎年カラーが変わります。お札の裏に「角大師護符」があり、護符を外して家族全員の名前を記入します。家族一人一人を守ってくださるお札です。

鈴鳴龍守
軽やかな鈴の音色で、邪気を払う魔除けのお守りです。運が逃げないようにと、鈴には穴が開いていません。鈴のカラーが豊富で、好きな色を選べる楽しさがあります。

 

日光山輪王寺のどこが見どころか?
日光山輪王寺には、本堂・大猷院・慈眼堂・常行堂・中禅寺・大護摩堂・四本龍寺などのお堂、本坊、その他にも15の支院があります。日光山内で最も古い寺院である日光山輪王寺は、国宝や重要文化財の宝庫で見どころがたくさんあります。

三仏堂
日光三山の本地仏である、千手観音・阿弥陀如来・馬頭観音の三体の大仏さま(高さ7.5m)と、東照三社権現本地仏である、薬師如来・阿弥陀如来・釈迦如来という掛仏の、2組の三尊仏がご本尊さまとして祀られています。

日光山輪王寺の本堂である三仏堂は、東日本で最も大きな木造の建造物です。国の重要文化財に指定されています。

大猷院(だいゆういん)
国宝に指定されている「大猷院」は、家光公の廟所です。金と黒を基調とした重厚な造りとなっています。狩野探幽の描いた唐獅子などを、近くで見ることができます。

家光公の遺言で、家康公が祀られた日光東照宮を超えない落ち着いた造りです。それでも、金が多く使われていて気品のある美しい建造物は見応えがあります。

皇嘉門(こうかもん)
皇嘉門は中国・明朝時代の建築様式である竜宮造りから「龍宮門」とも呼ばれています。
この門は、家光公の墓所である奥の院の入り口です。門をくぐり見上げると、天井には狩野了琢の名筆「天女」が描かれ、聖域であることを示しています。

逍遥園
宝物殿に隣接している逍遥園は、苔むした池泉回遊式で趣がある庭園です。シャクナゲ・ツツジ・サツキ・紅葉と季節ごとに彩りも美しく、訪れた人々を和ませてくれます。

江戸時代の初期に作庭されてから、寛永までかかったと伝えられています。その後も幾度となく手を加えられていますが、江戸時代の趣が今も残されている素晴らしい空間です。

日光山内は広大な敷地であり、そして日光二荒山神社と日光東照宮を回ることを考えると、慌ただしく素通りしてしまいそうです。

歴史的にとても重要な寺院であり、国宝や重要文化財が目白押しの日光山輪王寺。見逃さずにじっくりと見ていただきたいです。

 

日光山輪王寺の一番パワーのある所
日光山内全体が大いなるパワーでみなぎっています。

日光山輪王寺の本堂である三仏堂には、3体の大仏様が祀られています。礼拝後に階段を下に降りていくと、大仏様と目があう場所があります。ここで目を見つめながら祈ると想いが伝わりやすいと言われています。

神聖なる日光山輪王寺で、厄除・開運招福パワーをいただきましょう。

 

ライター 梅花桜花

 

日光山輪王寺の住所
〒321-1431 栃木県日光市山内2300
TEL 0288-54-0531
・JR日光駅・東武日光駅→東武バス日光「湯元温泉」「中禅寺温泉」行き
 東武バス「世界遺産めぐり」をご利用されると便利です
 三仏堂・護摩堂・宝物殿・逍遥園へは「勝道上人像前」下車
 大猷院・常行堂へは「大猷院 二荒山神社前」下車

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