札幌三吉神社

 

札幌市中心部「さんきちさん」で知られる札幌三吉神社
札幌三吉神社は、北海道札幌市中央区に鎮座しています。札幌市のほぼ中心部で地元の人をはじめ、多くの観光客で賑わう大通公園やすすきのなどの繁華街の近くに位置します。駅からのアクセスもよく、神社の前をスタイリッシュな路面電車が走り抜ける大都会です。喧騒の中にありながらも神聖な気に満ちた札幌三吉神社は、大都会の中で静と動のバランスを保つかのように、心落ち着く人々の癒しの神社となっています。

札幌三吉神社のご祭神の1柱には、力強く曲がった事が大嫌いな、弱きを助け邪悪をくじく心強い神・藤原三吉神(ふじわらみよしのかみ)が祀られています。明治時代に太平山三吉神社(秋田県)より、ご分霊され創建されました。地元の人からは「さんきちさん」と親しまれ、勝利成功・学問成就・事業繁栄などのご利益で知られています。

学問の神である天満宮も祀られ、合格祈願にも人気の神社です。拝殿の脇の絵馬掛けには所狭しと願いをしたためた絵馬が並べられます。また、末社には出世稲荷社も鎮座しており、ビジネスマンの強い味方となってくださることでしょう。事業繫栄のご利益もありますから、商談の前などに参拝し、心を落ち着かせるのもおすすめです。喧騒の片隅に鎮まる、札幌三吉神社の鳥居をくぐってみてはいかがでしょうか。 

札幌三吉神社の特徴
札幌三吉神社は、北海道開拓の黎明期であった明治11年に創建されました。秋田県出身の木村藤吉氏により、郷土の太平山三吉神社のご分霊を、豊平川の畔にお祀りされたことが始まりです。その鎮座地は大火時の防火用緩衝地であったため、翌年には現在地へと遷座されています。当時の札幌は現在の中央区の一部と狭い範囲を指し、札幌で1番古い神社と言われていました。現在の札幌市はエリアが広がり、創建が早い神社が他にあるようです。

札幌三吉神社のご祭神・藤原三吉神とは、秋田県の豪族であった藤原鶴寿丸三吉のことです。藤原鶴寿丸三吉は、室町時代の太平城城主でした。領内の人々の面倒を良くみた、名君として慕われていました。しかし、他の豪族からは妬まれて領土を追われ、山岳信仰の対象であった太平山に籠り、大己貴神(おおなむちのかみ)と少彦名神(すくなひこなのかみ)を深く信仰し、修行によって霊力を得て神となったとの謂れが残されています。

秋田市から東に位置する太平山は、山頂から太陽が昇る神聖な山とされ、古くから太平山信仰が生まれます。そして、太平山信仰から、更に三吉信仰が生まれたと考えられています。幕末に起こった戊辰戦争では、藤原三吉神は霊験あらたかであったようです。力強く曲がったことを嫌う藤原三吉神は、思い立てば決して諦めない「初志貫徹・不屈の精神」を持つことで、勝利へと導いてくださると伝えられています。

札幌三吉神社のご祭神には他に、開拓の神である大己貴神と少彦名神も祀られ、道なき道を自分で切り開き進んでいく力強いご利益も授かれます。開拓が始まるまで原野であった地が拓け、今の札幌があるのは札幌三吉神社に守られていたからでしょう。また、航海守護・商売繁盛の神である金刀比羅宮と、学問の神様である菅原道真(すがわらのみちざね)公で知られる天満宮も祀られ、仕事や勉学に勤しむ人々の大きな支えとなっています。 

札幌三吉神社のご祭神
ご祭神
大己貴神
少彦名神
藤原三吉神
金刀比羅宮
天満宮

境内末社
出世稲荷社 

札幌三吉神社のご利益
札幌三吉神社は、勝利成功・学問成就・商売繁盛・病気平癒などの、大きなご利益で知られています。授与品のお守り「三吉くん守」には可愛らしいキャラクターが、「勝守」には力強く雄々しい藤原三吉神の御姿があしらわれていて人気です。また、学業の神である菅原道真公が描かれた絵馬は、受験生に人気となっています。 

札幌三吉神社のどこが見どころか?
札幌市のほぼ中心部に位置する札幌三吉神社は、人々の憩いの場となっている大通公園の近くにあります。大通公園は明治4年に、開拓使により西洋の草花を植えられたことが始まりです。その後、明治11年に札幌三吉神社は創建され、札幌の街や人々をずっと見守って下さっています。

大通公園では街中で森林浴や花壇の草花を楽しむことができ、雪まつり・ライラックまつり・よさこいソーラン祭りなど、数多くのイベントも行われています。大通公園はビルに囲まれたオフィス街のオアシスであり、市民から観光客までがゆっくりと寛げる場所となっています。

そんな心地よい大通公園から、さらに札幌三吉神社へと足を伸ばしてみましょう。 鳥居をくぐれば空気が変わり、清々しい気に包まれて心が落ち着くことでしょう。ビルに囲まれた札幌三吉神社ですが、新緑の季節から、秋の紅葉やイチョウの彩り、冬の雪景色など美しい季節の移ろいを楽しむことができます。

手水舎
鳥居をくぐり左手には、龍神様の口から水が流れ落ちる手水舎があります。珍しいことに札幌三吉神社では、手水舎の水盤上部を覆うようにクリアなアクリル板で蓋がされています。そのアクリル板には、参拝者が柄杓で水を掬うことができるように、開閉式の扉も付いています。清らかな水に、虫や木の葉が入りこまぬようにとの配慮からだそうです。綺麗に保たれた手水舎で、きちんと清めてから参拝しましょう。

出世稲荷社
荘厳な本殿の横には、小さな鳥居があり境内末社の出世稲荷社が祀られています。稲荷社の屋根の下の中央には、稲荷社らしく白狐の彫刻が見えます。その左右両端には目を引く青色の獅子が刻まれています。商売繁盛・出世のご利益で有名です。札幌市は支店経済都市と呼ばれ、大手企業の支社数が多いことで知られています。事業繁栄・商売繁盛を願うビジネスマンの姿もよく見られます。

どんど焼き
札幌三吉神社では、毎年1月15日にどんど焼きが行われます。1月7日〜14日は焼納品を預ける期間が設けられています。絵馬・御神矢・神棚・お守り・お札・しめ縄飾りなど、期間内に納めて焚き上げていただきましょう。

例大祭
札幌三吉神社の例大祭は、毎年5月14日〜15日の2日間行われます。祭囃子が響く中、15日には札幌の中心部で神輿渡御が行われます。境内の神楽殿では能楽やライブも行われ、様々な出店もあり賑わいます。秋田県からご分霊された神社であるため、札幌の地になまはげが出現するのも面白いですね。この時期は大通公園で「さっぽろライラックまつり」や「札幌ラーメンショー」などのイベントと重なることもあり、神社も大通公園も活気付きます。 

札幌三吉神社の一番パワーのある所
札幌三吉神社の境内には、スッキリとした気が全体に流れています。中でも拝殿前が一番パワーがあります。 

まとめ
北海道札幌市中央区に鎮座する札幌三吉神社は、大通公園に近く札幌市のほぼ中心部に位置します。都会の喧騒の中、静かな気が流れ心落ち着く神社です。「さんきちさん」と親しまれ、勝利成功・学問成就・事業繁栄などのご利益で知られています。

明治時代に太平山三吉神社よりご分霊された札幌三吉神社には、弱きを助け邪悪をくじく神・藤原三吉神が祀られています。他にも天満宮が祀られ、合格祈願でも有名です。末社の出世稲荷社は、商売繁盛・出世のご利益で知られています。こじんまりとした札幌三吉神社ですが、力強いパワーが流れています。

ライター 梅花桜花
 

基本情報
住所:〒060-0061 北海道札幌市中央区南1条西8丁目17番地
TEL:011-251-3443
定休日:無
拝観時間:24時間参拝可能
拝観料:無
アクセス:
・札幌駅より 徒歩15分
・地下鉄大通駅より 徒歩7分
・市電西8丁目停留場より 徒歩1分
・地下鉄東西線西11丁目駅より 徒歩5分
駐車場:
HP:https://miyoshi-sapporo.or.jp/

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