東京大神宮

 

東京大神宮はご縁を結ぶ「東京のお伊勢様」
「東京のお伊勢様」の愛称で、都会にいながら伊勢神宮のご利益をいただける「東京大神宮」。東京一の恋愛成就のパワースポットとも言われ、明治時代、神前結婚式が始めて行われた神社でもあります。

おみくじや、お守りに至るまで縁結びにまつわるアイテムが数多く、参拝客が絶えません。JR、地下鉄飯田橋駅から徒歩5分圏内と、アクセスも抜群です。あなたも素敵なご縁を求めて、東京大神宮を訪れてみませんか。 

東京大神宮の歴史
はじまり
江戸時代、庶民の間では伊勢神宮にお参りする、「お伊勢参り」が憧れでした。一生に一度は行きたいと、全国各地からたくさんの人が、伊勢神宮参拝を熱望していたのです。しかし東京からは遠く、簡単に行くことができません。

そこで、明治時代、天皇にご裁断を仰いで、伊勢神宮の遥拝殿(ようはいでん)が、日比谷の地に創建されます。この遥拝殿が、現在の東京大神宮です。遥拝殿とは、遠く離れた場所からでも参拝できる建物を意味し、伊勢神宮参拝と同様のご利益を頂くことができる、と言われています。創建当時は、「日比谷大神宮」と呼ばれていました。

1928年関東大震災後は、現在の地である飯田橋に移転され、名前も「飯田橋大神宮」でしたが、戦後は「東京大神宮」に改められ、広く人々に親しまれ現在に至ります。また、日本で初めて神前結婚式を行った神社でもあります。

1900年(明治33年)、当時の皇太子殿下(後の大正天皇)のご結婚の礼が、初めて皇居内のご神前で行われたことを記念し、東京大神宮では一般の人々を対象に、神前結婚式を創始しました。それ以前の結婚式は、家庭で行うのが当たり前でしたので、画期的な事として世間の関心を大いに集めます。大正元年に出版された夏目漱石の小説「行人」にも、日比谷大神宮(現在の東京大神宮)の結婚式の様子を詳細に描いています。

ご祭神
日本国民の総氏神の女神様、「天照皇大神」(あまてらすすめおおかみ)をはじめとし、農業、衣食住、諸産業の守護神、「豊受大神」(とようけのおおかみ)をお祀りしています。東京大神宮は、伊勢神宮の内苑や外苑のご祭神が祀られているので、今日まで「東京のお伊勢さま」と、親しみを込めて呼ばれるようになりました。

他にも「造化の三神」(ぞうかのさんしん)と呼ばれる「天之御中主神」(あめのみなかぬしのかみ)、「高御産巣日神」(たかみむすびのかみ)、「神産巣日神」(かみむすびのかみ)の三柱の神様をお祀りしています。

ご利益
「造化の三神」のうち、「高御産巣日神」(たかみむすびのかみ)、「神産巣日神」(かみむすびのかみ)は、ご神名に「むすび」が含まれているため、特に縁結びにご利益があるとされています。毎年、良縁を求めて多くの参拝客が訪れます。他に、厄除開運、商売繫盛、家内安全、学業成就、交通安全などのご利益があります。

また、東京大神宮には、独自のお願い方法が用いられています。「願い文」や「祈願串」に文字でお願いごとや誓い、感謝の気持ちを書き、神様にお伝えするものです。神様に手紙を書くように、心を込めて氏名と一緒に願いごとや思いを書いてみましょう。専用の箱に納められ、翌朝祈祷していただけますよ。
 

東京大神宮の見どころ
本殿・境内
参拝前に、まずは龍の手水舎で手と口を清めましょう。龍は水や雨を司る龍神様として、昔より信仰されていることから、水が流れ出てくる水口に龍をあしらえているそうです。東京大神宮の手水舎の水は、境内の地下50メートルの水脈からくみ上げられた清らかな水で、年間通して同じ水温です。水道水と比べ、冬は温かく夏は少しひんやり感じるかもしれませんね。

境内に入ると、正面に厳かに拝殿が現れます。千木や鰹木が屋根に施され、美しく堂々とした佇まいで、辺りも小川が流れ、ご神木など緑に囲まれています。境内は広くはないですが、落ち着いた空気感です。小さな木の椅子がいくつもあり、真夏はミストが噴霧されるなど、気分が和らぎゆっくりと過ごすことができます。

拝殿の軒下からは紫色の幕が吊り下げられています。幕には社紋の花菱が描かれており、伊勢神宮の社紋と形が似ています。これも「東京のお伊勢様」と言われる所以なのでしょう。伊勢神宮との繋がりが深いことがわかります。

ハートマーク
本殿参拝後は、縁結びで有名な東京大神宮ならではの、神社探訪を楽しんでみませんか。神社内の至る所に「ハートマーク」がちりばめられています。恋愛のパワースポットでたくさん見つけられると、運気もアップしそうですね。

この「ハートマーク」、実は昔から伝わる「猪の目」という模様です。猪の目を模した装飾には魔除けの効き目があるそうで、社殿だけでなく、あちこちに猪の目の形を見ることができます。全部を見つけるのは大変なので、ポイントとして代表的な4カ所をご紹介しましょう。

1つ目のチェックポイントは、境内に入る前に通る神門にあります。金属の装飾が木造の扉に施され、よく見ると金属にハートマークが随所に付けられています。1枚の扉に、たくさんのハートマークを見つけることができますよ。

2つ目のチェックポイントは、拝殿の両側に立つ灯篭です。屋根の下を注意深く見てください。金属製の装飾にしっかりと、ハートマークを見ることができます。

3つ目のチェックポイントは、拝殿前にあるさい銭箱です。四隅の金属製の装飾をよく見ると、そこにもハートマークがあります。お賽銭を入れて恋愛成就をお願いすれば、すぐ叶いそうでクワクしますね。

4つ目のチェックポイントは、拝殿階段の左右の柱です。木製柱の頭部と底部にも金属製の装飾があり、ハートマークがそこにも付いています。携帯電話の待ち受け画面を「猪の目」にすると良縁をもたらすと言われており、恋を叶えたい人は、ぜひ金属製の装飾をチェックしてみてくださいね。
 

特にパワーがある場所
飯富稲荷神社
神門東側にお祀りされている、飯富稲荷(いいとみいなり)神社です。境内社として日比谷大神宮の時代から、祀られてきました。

ご祭神は商売繫盛と衣食住のお稲荷様、稲荷大神(いなりのおおかみ)と、東京大神宮の土地の守護神である、大地主大神(おおとこぬしのおおかみ)です。東京大神宮の中で一番のパワースポットと言われています。

境内社なのでスルーされがちですが、こちらのお稲荷様は、本殿の神様と地主の神様をお取次ぎしてくださる役目をしています。必ずお参りした方が良いでしょう。縁結びなどの願い事が叶った時も、本殿はもちろん、こちらの稲荷神社にも忘れずお礼参りしましょう。

明治時代、歌舞伎役者九代目、市川團十郎が、大衆の娯楽でしかなかった歌舞伎を、豊かな表現力を持つ芸術性のある歌舞伎へと発展させ、不世出の名優と謳われました。その陰には、お稲荷様に何度も手を合わせ、深い信仰を寄せていたと伝えられており、芸能の神としても崇められています。

ご神木とせせらぎの池
東京大神宮拝殿右側には、何種類もの樹木が植えられ、木立の中には清らかな小川が流れています。また、小さな滝の横には樹齢100年と言われるご神木があります。季節感あふれるこの一帯は、癒しの空間であり、東京であることを忘れてしまいそうになるほど、神聖な空気に包まれています。

せせらぎが流れる、ご神木周辺は清らかなエネルギーが流れているため、浄化スポットになっています。人の少ないなるべく平日の早朝に行くと、悩みなどマイナスの想念を浄化するパワーがますます強まる、と言われています。

東京五社巡り
東京五社巡りは、東京を代表する格式高い5つの神社を廻ることで、大きな満足度を得られることができます。明治神宮、靖国神社、日枝神社、大國魂神社、そして東京大神宮も名前を連ねています。どちらもパワースポットとして有名な神社ばかりですが、特に東京大神宮は、縁結びや恋愛成就で女性を中心に人気が高く、平日でも行列ができるため、一番最初の参拝をおすすめします。
 

東京大神宮の授与品
お守り
お守りは、とてもバラエティーが豊富です。100種類を超えるのではないかと思えるほどの、種類が揃っています。これだけ揃っていれば、自分だけの好みのものを見つけることができそうですが、逆にどれを選んでいいか迷ってしまいそうですね。数あるお守りの中から、おすすめ2つにしぼってご紹介しましょう。

1つ目は「縁結び鈴蘭守り」です。「幸福が訪れる」の花言葉のある、純白の鈴蘭の花がかたどられた、縁結びのお守りの中でも一番人気があります。

2つ目は「結び札恋愛成就」です。「結び札」と呼ばれる木の札を真ん中から2つに割り、一片は、神様とのご縁を深めるためお供えし、もう一片は、恋愛などの願いが実を結ぶようにと、かばんや財布の中に入れて、毎日持ち運びすることができます。

おみくじ
恋愛成就の神社だけあり、恋にまつわるおみくじも豊富に揃っています。「恋みくじ」(恋人形付き)は、和紙で出来た、かわいい人形が付いていて、それぞれ表情や着物の色や柄も違い、お気に入りを探す楽しみがあります。

開けると、未来の彼氏、彼女の年齢差、血液型、干支などが具体的に書かれていて、よく当たると評判です。花の香りがほのかに漂い、しおりにもなる「縁結びみくじ」や、和歌に秘められた恋の助言を読み解く「恋文みくじ」など、他にもオリジナリティ溢れたおみくじが数多くあります。おみくじに込められた神様のメッセージは、今の自分に必要なアドバイスが書かれていますよ。 

まとめ
人と人を結び、心と心を結ぶ、東京大神宮、いかがだったでしょうか。神社と同じ敷地内には結婚式場もあり、伝統的な結婚式が今日も行われています。白無垢姿の花嫁さんを見かけたら、こちらまで幸せオーラに包まれ、満ち足りた気持ちになりますね。

ライター サクヤ凛
 

基本情報
所在地:東京都千代田区富士見2-4-1
電話番号:03-3262-3566
アクセス:
・JR飯田橋駅西口より徒歩5分
・地下鉄有楽町線・南北線飯田橋駅B2a出口より徒歩5分
・地下鉄東西線・都営地下鉄大江戸線飯田橋駅A4出口より徒歩5分
時間 :
・開門時間 6時~21時
・お守り授与時間 8時~19時
・ご朱印受付時間 9時~17時
公式HP:http://www.tokyodaijingu.or.jp/

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