神田明神は江戸全体を守護する「江戸の総鎮守」
2030年(令和12年)に創建1,300年を迎える神田明神は、江戸全体を守護する「江戸の総鎮守」。御茶ノ水駅や秋葉原駅といったおなじみの駅が最寄り駅で、アクセスも抜群な場所に立地しています。お正月の参拝客は30万人以上ともいわれるほど…!今回は、「神田明神」という名前で古くから親しまれてきたこの神社の人気の秘密や見どころ等、ポイントごとに紹介していきます。
神田明神はどんな神社?特徴は?
神田明神は千代田区のオフィス街の中にある人気のパワースポット。秋葉原電気街に近く、有名大学などの教育施設も多く集まるエリアで、24時間参拝できます。神社だけでも見どころに溢れており、周辺には観光名所もたくさん。
神田・日本橋・秋葉原・丸の内・大手町・青果市場や魚市場などの総氏神様として崇敬されており、国内外を問わず多くの参拝客が訪れます。鮮やかな朱塗りの拝殿は力強い迫力が感じられ、敷地内には本殿のほかに、38社もの社殿や摂末社があります。そのうち8社は国の有形文化財に登録されています。
神田明神の歴史
神社のはじまりは約1,300年前。奈良時代の730年、神田の鎮めの為に創建されました。935年に平将門の乱で亡くなった平将門公のお墓の周辺で天変地異が頻発した為、その御霊を手厚くお慰めして奉祀。
1600年には、徳川家康公が関ヶ原の合戦の戦勝祈願に訪れ、9月15日の神田祭の日に見事勝利し、天下統一を果たしたことから、江戸幕府の崇敬する神社となりました。それ以降「江戸の総鎮守」として多くの人々に愛され、地震などの自然災害や疫病、戦乱などの災禍を乗り越えて現在に至っています。
神田明神のご祭神
神田明神には、一之宮に大己貴命(おおなむちのみこと)、二之宮に少彦名命(すくなひこなのみこと)、三之宮に平将門命(たいらのまさかどのみこと)が祀られており、この三柱がご祭神です。
一之宮:大己貴命(おおなむちのみこと)
神田明神の一之宮は大己貴命で、「大国主命(おおくにぬしのみこと)」や「だいこく様」とも呼ばれています。国土開発をはじめ、医療や縁結び、夫婦和合等の神様として祀られている神様です。
二之宮:少彦名命(すくなひこなのみこと)
二之宮の少彦名命はえびす様の愛称で親しまれ、商売繁盛・開運招福・医薬健康の神様。だいこく様と共に国づくりをして来られました。
三之宮:平将門命(たいらのまさかどのみこと)
関東の政治改革を図り、命がけで民衆を守ったことで除災厄除の神様として本殿にご奉祀されています。将門公の御首は、同じ千代田区の大手町にある将門塚にお祀りされています。
神田明神のご利益とは?
神田明神の主なご利益については以下の通りです。
縁結び・夫婦和合・仕事運・国土開発
一之宮の大国主命(大黒様)は日本の国造りを完成させた神様で、出雲大社のご祭神でもあることから、国土開発や産業の発展、五穀豊穣、商売繁盛(仕事運)のご利益があるといわれています。因幡の白兎のお話にも登場しますね。また女性から大変モテた神様でもあり、恋愛や夫婦和合のみならずあらゆるご縁を結ぶことで、多くの人々から崇敬されています。
商売繁盛・開運招福
二之宮のえびす様は常世(とこよ)の国から渡来し、大黒様(大国主命)と共に国づくりを行ってきた体の小さい神様で、商売繁盛や開運招福などのご利益があります。
医療・病気平癒・無病息災
大黒様とえびす様は医療や病気平癒の神様でもあります。無病息災を祈る参拝客も多く、新型コロナウイルスの早期終息祈願も執り行われました。
除災厄除・勝負運
平将門の乱で関東を平定した平将門命(たいらのまさかどのみこと)には、勝負運(学業成就等も含む)や除災厄除のご利益があり、勝運祈願をすると強力なご加護が得られることで有名です。日本三大怨霊とも呼ばれ恐れられてはいますが、災難や厄を払い、土地を守る神様でもあります。
IT情報安全
神田明神ならではのご利益がIT情報安全に関するもので、平成14年からパソコンなどの情報を守っていただく為のお守りも販売されています。個人情報漏洩を防ぐご利益もありますよ。神田明神にはそのほかにも、家内安全や交通安全、安産などのご利益があります。
神田明神の見どころとは?
次は神田明神の見どころについて見ていきましょう。他の神社とは異なる要素満載の神田明神の見どころについては以下の通りです。
七鳥居くぐり
御社殿の裏手にある「金刀比羅神社」や「築地魚河岸 水神社」など、7つの神社の鳥居をくぐってお参りすることで、中風(ちゅうぶう)やボケの防止になるという古くからの言い伝えがあります。都内でも石でできた七つの鳥居が揃うのはなかなか珍しいといわれていますので、機会があれば是非!
銭形平次の碑
神田明神にはたくさんの石碑がありますが、境内の見どころの1つとされているのが「銭形平次の碑」です。銭形平次の住まいが神田明神付近だったことから、1970年(昭和45年)に記念碑が有志の作家や出版社によって建てられました。
屋上庭園
境内に参拝客の憩いの場として屋上庭園があるのが神田明神の見どころの1つ!ちょっとした散策ができ、季節ごとの植物や花に癒されます。
御朱印帳はキャラクターグッズ仕様も有り
神田明神のオリジナル御朱印帳は現在「紺色」と「赤」の2色!シンプルながらも鳳凰柄の刺繍が美しい御朱印帳です。また、アニメのキャラクターグッズの御朱印帳なども地下にライブハウスがある「神田明神文化交流館EDOCCO」の授与所にて販売されています。
お守りが種類豊富
神田明神のお守りは「勝守」(初穂料500円)や「縁結び」(500円~)、「除災厄除」(1,000円)、「商売繁盛」のお守りを筆頭に、その数はなんと60種類以上あるといわれています。
また、仕事がより順調に行くよう祈願した「しごとのおまもり」(1,000円)や因幡の白兎をモチーフにした可愛い「おねがい兎守」、黒い「なまずのお守り」などのほか、アニメとのコラボグッズお守りや氏子区域の秋葉原が近いことから「IT情報安全守護」(1,000円)といった変わり種もあります。
神田祭
神田祭は江戸三大まつりの1つで、徳川家康公が関ケ原の合戦で天下統一を決めた日と重なったことから「縁起の良いお祭り」と将軍家から認められ、江戸幕府の開府以降、盛大に催されるようになりました。明治時代以降は5月に開催。見どころは、伝統的な平安装束をまとった人々(約500名)が練り歩く神幸祭。壮麗で古風な行列は見物人を飽きさせません。
ラブライブ!
アニメの新世代アイドルプロジェクト「ラブライブ!」は秋葉原を舞台にしたアニメで、アニメの中で神田明神が登場することから、ラブライブとのコラボでお守りや絵馬、御朱印帳などの関連グッズも販売されています。鳥居横の「アニメコラボカフェ」でもアニメとのコラボ企画が行われています。
神田明神の特にパワーがある場所は?
神田明神を訪れたら多くの参拝客が合わせて足を運ぶのが、千代田区大手町にある平将門の首塚「将門塚」です。平将門の乱で捕らえられ、京都で処刑された将門の首が3日後にこの地まで飛んできたといわれています。
その後も疫病が発生したり、一度祭神から外された後には関東大震災や東京大空襲が、首塚を取り壊して建設に取り掛かった際には多くの関係者たちが亡くなるなど、怨念ともとれる現象が続出した為、神田明神に奉祀されたのです。今も将門塚では供花が絶えません。
まとめ
約1,300年前から歴史のある神田明神ですが、時代のトレンドともコラボするなど、新しいものとの調和が感じられる神社です。入場料も無料ですし、都内でも強力なパワースポットとして観光名所と合わせて訪れてみてはいかがでしょうか。ライター Kikumikan
基本情報
住所:東京都千代田区外神田2-16-2
電話番号:03-3254-0753
営業時間:24時間(社務所は9:00~16:30、御朱印や御祈祷の受付時間は9:00~16:00)
HP:https://www.kandamyoujin.or.jp/
駐車場:若干数有り(神社の社殿裏に参拝者駐車場有り)※近隣にも秋葉原周辺に駐車場有り
アクセス:
・中央線/総武線 御茶ノ水駅(聖橋口)から徒歩約5分
・京浜東北線/山手線 秋葉原駅(電気街口)から徒歩約7分
・その他の行き方は→https://www.kandamyoujin.or.jp/access/
※記載した金額等は2021年11月時点のものであり、変更の可能性があります。