産泰神社

美しさと強さを持つ女神を祀る「産泰神社」
産泰神社は、群馬県前橋市下大屋町に鎮座しています。安産・お宮参り・子宝祈願の神社として有名です。産泰神社の社名からも、泰らかに産み育てることを願う神社であることが分かります。近年はパワースポットとして注目され、妊婦さんや赤ちゃん連れのご家族などで賑わっています。

前橋市東部の田園地帯の中の、小高い丘に鎮まる産泰神社は、鎮守の森に守られています。本殿の裏には磐座があり、およそ13万年前に起きた赤城山の「石山なだれ」で、磐座が出現したとされています。そのため、産泰神社の地は古くから、神が宿る所として信仰されてきました。

産泰神社の主祭神は、木花佐久夜毘売命(このはなさくやひめのみこと)です。桜のような美しさと、母として子を産む強さを持ち合わせた、「安産・子育ての女神」「女性の守護神」として知られています。

境内には「安産抜けびしゃく」や「安産胎内くぐり」など、安産のパワーが授かれるスポットがあります。

お腹に授かった小さな命の無事を願う初めての祈り「安産祈願」や、健やかな成長を喜ぶ「お宮参り」「七五三」など、折にふれ産泰神社で感謝を伝え、これからも続く幸せを祈りましょう。

他にも産泰神社には、健康・長寿・商売繁盛などのご利益があります。命を紡ぐ産泰神社は、女神が鎮まる優しい空気に包まれています。  


産泰神社の特徴
産泰神社の始まりについては、古い記録等が小田原北条氏の乱の際に焼滅したため、定かではありません。しかし、縁起書によると、「日本武尊(やまとたける)の東征の折り此地に勧請せし」とされています。また、古墳時代の履中天皇(りちゅうてんのう)元年の鎮座とも伝えられています。 

また、産泰神社の本殿裏に、13万年前に出現したとされる大きな石山(磐座)があることから、産泰神社の地が原始古代から自然崇拝・信仰対象の地であったと推測されます。

この石山には上下2つの穴があります。穴はそれぞれ「上の胎内くぐり」「下の胎内くぐり」と呼ばれ、安産祈願の後に磐座にお参りすると良いそうです。

神々が鎮座したとされる石山は、パワースポットとなっています。ただし現在は、石山は立ち入り禁止です。そのため、石山から石を移設し、注連縄が架けられた石の間を抜けて胎内くぐりとしています。

神話ではご祭神の木花佐久夜毘売は、邇邇芸命(ににぎのみこと)と結ばれ懐妊します。しかし、一夜にして懐妊したことから、国津神との不貞を疑われたのです。

そのため、木花佐久夜毘売は「天孫邇邇芸命の子であれば安産となり、国津神の子であれば無事に生めない」と誓約し、出入り口のない産屋の中にこもり火を放ち出産に挑みました。そして、燃え盛る火の中で三神を出産し、木花佐久夜毘売は無事に出産を終えたのです。

この神話から、木花佐久夜毘売は、今でも安産・子育ての神として崇められています。また、木花佐久夜毘売は「桜の花の咲くように咲き栄える女性」、美麗な容姿の女性と伝えられています。疑いをはらすため火中で出産するという、判断力・意思の強さも持ち合わせています。

美しさと強さを兼ね備えた、今も昔も多くの女性の憧れとなる女神は、女性の守護神としても崇められてきました。由緒ある産泰神社は、美しく愛に溢れ、どんな状況でも乗り越えられる強さを兼ね備えた女神が鎮まっています。

また、産泰神社では、令和4年に社紋を新しくしました。新社紋は、赤ちゃんをかたどった柔らかなフォルムで、木花佐久毘売命を象徴する「桜」が描かれています。

さらに、安産祈願紋も作られ、「産」の文字を一筆書きで表しています。新社紋はご神燈・のぼり・授与品など各所に用いられ、産泰神社の雰囲気も新たに変わりました。  


産泰神社のご祭神

ご祭神  
木花佐久夜毘売命

末社   
大山祇神社(木花佐久夜毘売命の祖神様)
日枝神社(産業発展の神様)
絹笠神社(養蚕・穀物の神様)
秋葉神社(火防の神様)
愛宕神社(火防の神様)
稲荷神社(衣食住の神様)
二柱神社(国生みの夫婦神様)
厳島神社(芸術・音楽の神様)
菅原神社(学問の神様)
大国神社(縁結びの神様)  


産泰神社のご利益
産泰神社は、安産・子育てのご利益で知られています。他にも、健康・長寿・商売繁盛などのご利益も授かれます。 


産泰神社のどこが見どころか?
田畑に囲まれた中に鎮座する産泰神社は、カシ・スダジイ・シイ・サカキ・ヤブツバキなど、この土地に元々自生していた木々に守られています。産泰神社では、鎮守の森を守るため、平成11年よりこれらの自生する木々の植樹が行われています。生い茂る木々の中にある。

境内には、穏やかで心地よいご神気に満ち、訪れた人は癒されることでしょう。

産泰神社の社殿(本殿・幣殿・拝殿・神門)と境内地は、県指定の重要文化財です。本殿・幣殿・拝殿には、日本や中国の故事、二十四孝を基にした彫刻が刻まれています。

二十四孝とは、中国において後世の模範として、古くより有名な孝子(父母によく仕えた子供)24人をまとめたものです。これらの彫刻にはストーリ―があり、今も変わらぬ貴重な教訓が含まれているため、じっくりと見学していただきたい大きな見どころと言えます。

また、末社には16柱と、多くの神々が祀られています。他にも、石山(磐座)・胎内くぐりの岩・神楽殿など、境内には多くの見どころもあります。産泰神社には小さなお子様連れのご家族が多いため、待合室から神殿までバリアフリー化されています。

明るく清潔な授乳室・おむつ交換台なども準備され、快適にお参りすることができるでしょう。

本殿(県指定重要文化財)
本殿は、江戸時代1763年に建立されたものです。一間社入母屋造妻入りで、本殿全体に多くの彫刻が施されています。上段に二十四考の「老來子」「唐婦人」、背面には謡曲の「高砂」の彫刻が刻まれ、下段には「唐子遊び」や「水鳥」などの彫刻が見られます。

「老來子」は親を悲しませぬよう、年老いても子供のように振るまい続け親を喜ばせたそうです。「唐婦人」は歯がない姑に、自分の乳を毎日飲ませて世話を続けたと伝えられています。

幣殿(県指定重要文化財)
幣殿は、拝殿と同じ頃(1812年)に建立されたものとされています。正面一間切妻造で、内部格天井の絵は、拝殿の源氏物語の絵師と同じため、拝殿と同じ頃の建立と推測されています。

両側には、「鯉の滝登り」の彫刻が見られます。中国の大河・黄河には、「竜門」と呼ばれる急流があり、竜門を登った鯉は龍になると伝えられています。「登竜門」と呼ばれる故事の1つで、逆境に負けない忍耐強さ・立身出世の例えとなっています。

拝殿(県指定重要文化財)
拝殿は、江戸時代1812年に建立されました。正面三間・側面二間の入母屋造となっていて、内部の格天井に花鳥の絵112枚が描かれています。右脇障子には二十四孝の「江革」、左脇障子には「楊香」の彫刻が見られます。

「江革」は母を大切にし、出世して官吏となっても、外出の際は母を車に乗せて自分で車を引いたそうです。「楊香」が父と山で柴刈をしていると、虎が現れ父親を襲います。楊香は父を守るため、猛虎を撃退したと伝えられています。

神門(県指定重要文化財)
神門は、江戸時代1833年に建立されました。三間一戸八脚門・入母屋造・正面唐破風付となっています。本殿・幣殿・拝殿には彩色が施されていますが、神門は白木となっています。

産泰神社太々神楽(市指定重要無形文化財)
産泰神社では、毎年4月18日の例祭で「産泰神社太々神楽」が奉納されます。現存する奉納額には、江戸時代1764年のものがあります。その奉納額からも、太々神楽の長い歴史を知ることができます。

安産抜けびしゃく
江戸時代より産泰神社では、底のない柄杓を奉納する習わしがありました。底抜けの柄杓で水を汲んでも水が抜けてしまうように、出産がスルッと楽であるよう願ったそうです。出産を控えている方は、安産を願いながら、安産抜けびしゃくで3回水を汲みましょう。

安産・子育て戌
昔から戌は、子だくさんでお産が軽いと言われてきました。そのため、戌は「安産の守り神」となっています。境内にある可愛らしい「安産・子育て戌」の周囲には、十二支の石の玉が置かれています。ご自分の干支と、生まれてくるお子さまの干支を撫でてお参りしましょう。

安産胎内くぐり
本殿裏の石山には「胎内くぐり」の穴がありますが、現在は立ち入り禁止となっています。代わりに石山の前に、石山から移した石が置かれています。その石の間をくぐって、安産を祈願しましょう。
 

産泰神社の一番パワーのある所
産泰神社は、本殿裏にある石山が磐座となっています。原始の時代から自然崇拝・信仰対象として、崇められてきた石山には大きなパワーがあります。
 

産泰神社のまとめ
群馬県前橋市下大屋町に、産泰神社が鎮座しています。子宝祈願・安産祈願・お宮参りなどで知られ、妊婦さんやお子様連れのご家族などで賑わっています。鎮守の森に囲まれた産泰神社は、本殿裏に磐座があり、古くから神が宿る所として信仰されてきました。

また、主祭神は木花佐久夜毘売命で、愛に溢れ美しさと強さを備えた、「安産・子育ての女神」「女性の守護神」として篤く崇敬されてきました。女神に守られた産泰神社は、特に女性に優しいパワースポットです。

(ライター 梅花桜花) 


基本情報
〒379-2102 群馬県前橋市下大屋町569
TEL 027-268-1161
定休日   無
拝観時間  24時間参拝可能
拝観料   無
アクセス  北関東自動車道 波志江PA(スマートIC)
      JR両毛線  前橋駅より 車で20分
      上毛電鉄線  大胡駅より 車で10分
駐車場     有
https://www.santai-jinja.jp/

 

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