戸隠神社 中社

 

三本杉やさざれ滝など森に守られた戸隠神社 中社
長野県長野市にある戸隠神社は、戸隠山の麓に鎮座する奥社、中社、宝光社、九頭竜社、火之御子(ひのみこ)社合わせた5社から成る国内でも有数のパワースポットです。天岩戸伝説と関わりのある戸隠神社は「五社巡り」といって、5社とも参拝すればありとあらゆる素晴らしいご利益を戴くことができるといわれています。

今回は、戸隠神社の「中社(ちゅうしゃ)」にスポットを当てて、中社の秘密や見どころ等、ポイントごとに紹介していきます。
 

戸隠神社 中社はどんな神社?特徴は?
戸隠神社は、天岩戸伝説で天照大神がお隠れになった天岩戸を天手力雄命(あめのたぢからおのみこと)がのちに力任せに下界に捨て、飛来した先にできた戸隠山を中心に発展したといわれる神社です。

中社は、11世紀に入ってから奥社と宝光社のほぼ中間地点に創建されたと考えられる社殿で、知恵の神とされる天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと)がご祭神として祀られています。

中社まではJR長野駅から「戸隠高原行き」のバスに乗って約1時間。中社から周りたい場合や冬季に奥社の社務所が閉鎖されている時などは「バードライン経由戸隠中社」で下車すればダイレクトに中社まで運んでくれます。

中社も森林に囲まれた神秘的な場所にあり、本殿や鳥居など非常に力強さが感じられる印象です。見事な御神木もあり、見ごたえのある場所となっています。 

戸隠神社 中社の歴史
戸隠神社としての創建は今から約2,200年以上前の紀元前210年とされていますが、中社は平安時代末期の1087年、5社のうち3番目に創建されたといわれています。その頃には戸隠も修験道の名場として都にも名を馳せるようになっていました。

奥社が「奥院」、宝光社が「宝光院」と呼ばれていた時代で、当時の別当が夢で「当山は三院たるべし」というお告げを受け、奥社と宝光社の中間にあたる場所に「中院」として現在の中社が建てられたことが当時の書物に記されています。

明治期には、廃仏毀釈により、それまで神仏習合の形であった戸隠山顕光寺も神仏分離を強いられ、「戸隠神社」へと転換していきます。現在のご社殿は1956年(昭和31年)に再建されています。 

戸隠神社 中社のご祭神
戸隠神社 中社のご祭神は天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと)1柱です。

天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと)
弟神である須佐之男命(すさのおのみこと)の度重なる乱暴な振舞いに心を痛めて天岩戸にお隠れになった天照大神を外に引っ張り出すためのアイディア(神楽)を考案し、岩戸を開くきっかけを作ったとされるのが天八意思兼命です。

奥社のご祭神である天手力雄命(あめのたぢからおのみこと)は天八意思兼命の御子神にあたるとされています。そんな知恵の神様である天八意思兼命の主なご利益は、学業成就や商売繁盛、厄除開運、家内安全です。 

戸隠神社五社巡りのルートや時間・服装
戸隠神社を参拝するのであれば、1社や2社だけの参拝ではなく、5社すべて廻ることを是非おすすめします。5社すべてを廻るのであれば、4~5時間は見ておきましょう。授与所の営業時間が17:00までなので、午前の早い時間からの参拝がベスト。

長時間歩くので、歩きやすい靴(できればスニーカー)と虫に刺されないような服装が理想的です。虫よけスプレーも携帯しておきましょう。雪の季節には滑るので、ブーツかトレッキングブーツでないと厳しいです。おすすめの参拝ルートは、「宝光社→火之御子社→中社→九頭竜社→中社」といわれています。
 

戸隠神社 中社のご利益とは?
戸隠神社 中社の主なご利益については以下の通りです。

学業成就・試験合格
「知恵の神様」で知られる天八意思兼命のご神徳はなんといっても学業成就や合格祈願が代表的です。学業の成就や試験の合格を祈願する人達の姿は後を絶ちません。受験を控えた方などにもおすすめの神社です。

商売繁盛
知恵の神である天八意思兼命のご神徳は学業成就だけではありません。ビジネスの面でも知恵を貸して下さり、商売繁盛のご利益も司っています。企画や新たな方針を打ち出したい時などにも参拝すると良いでしょう。

厄除開運・家内安全
天八意思兼命のご利益は厄除開運、家内安全にも亘ります。中社の荘厳で清らかな空気に触れ、心身共に清めていただけます。厄除開運の御守も含め、水晶のお守りや鈴のお守りも多く扱っている神社なので、お守りも合わせて持つとより一層パワーをいただけるでしょう。 

戸隠神社 中社の見どころとは?
次は戸隠神社 中社の見どころについて見ていきましょう。戸隠神社 中社の見どころについては以下の通りです。

鳥居
戸隠神社 中社の鳥居は2か所あり、木の素朴さを活かした正面の鳥居と、濃いグレーの西鳥居が立っています。正面の木造の大鳥居は力強さが感じられる立派なもので、歴史の重みも感じる鳥居です。木造の鳥居は国内でも貴重なので、是非鳥居もチェックしてみて下さいね。

社殿・龍の天井絵
中社の社殿天井には、幕末から明治にかけて活躍したとされる狩野派の天才絵師、河鍋暁斎(きょうさい)によって描かれた見事な「龍の天井絵」があります。太平洋戦争中に火災で焼失し、2003年(平成15年)に復元されました。正面からではなく、少し回り込んで見る必要はありますが、一見の価値はあります。

青龍(せいりゅう)殿(宝物館)
戸隠神社の中社には戸隠神社の宝物を展示する青龍殿という宝物館があります。2011年(平成23年)に開館した建物で、入館料は大人300円(小人200円)です。正倉院の通天笏と同形の牙笏や平安時代に身分の高い貴族間で行われた法華経残闕(ほけきょうざんけつ)などの国内でも貴重な重要文化財が収蔵されています。冬季(11~4月中旬)は15:30に閉館するので、冬季に訪れる際はご注意ください。

樹齢700年以上の御神木
戸隠神社 中社は御神木まで力強さがあります。ご社殿の真向かいにそびえ立つこちらの御神木は、樹齢700年以上で、幹回りが約7m。樹高は40m程で、かなり圧倒されます。御神木からも並々ならぬパワーが感じられますよ。

樹齢800年以上の三本杉
中社の境内には樹齢700年以上の御神木のほかにも、樹齢800年以上の巨大な三本杉があり、鳥居を中心にして正三角形上(一辺が約72m)に並んで立っています。この三本杉も非常に力強く、人魚の肉を食べ、800歳まで生きたといわれる八百比丘尼(やおびくに)の伝説が残された三本杉とのこと。ちょっと見つけづらいかもしれませんが、こちらも見ごたえ満点です。御神木なので直接触れる際は大切に扱いましょう。

さざれ滝
中社の右側の裏手には清らかで小さな滝が流れており、こちらの滝も人気の見どころの1つです。お清めのパワーが宿り、厄除効果があるので、訪れる人も後を絶ちません。運をいただく為には余計なものを払うことも大事。中社の参拝時には、さざれ滝もおすすめです。 

戸隠神社 中社のお守り・御朱印帳
せっかく神社の参拝に訪れたなら、お守りや御朱印はチェックしておきたいですね。次は、戸隠神社 中社で販売されている「お守り」「御朱印帳」「おみくじ」について見ていきましょう。

お守り
戸隠神社のお守りはユニークでセンスの良さも伺えるデザイン。各社でデザインが違うものもありますので、その違いも気になるところです。中社と奥社でいただける「開運龍水晶守」(初穂料1,000円)は小さな水晶と小判、鈴が付いた人気のお守りの1つで、奥社のものとはデザインが違います。水晶の底に龍が見えるというレアもの!中社を訪れたら是非ゲットしたいですね。

知恵の神様の天八意思兼命が祀られている中社でさらにチェックしておきたいのが「学業守」と「合格守」です。「学業守」の方は学業成就と身体健康のパワーが込められた鈴付きのもの。赤と青があります。

「合格守」は卒業証書のようなミニチュアの冊子の形が可愛い赤と黒の2種類です。金の小さな榊がセットされた赤と青の「開運厄除御守」もユニークで、1つは持っておきたいお守り。色のバリエーションが4つある「健康御守」も可愛いですよ。

御朱印帳と御朱印
戸隠神社の御朱印帳は中社、奥社、宝光社の授与所で頒布されています。種類は3種類で、中社の天井絵である龍がデザインされた黒と白のクールな御朱印帳(2,200円)とシンプルな紺の無地タイプ(初穂料1,000円)、白地に奥社の本殿と鳥居がのせてある女性らしいデザインのもの(2,200円)となっています。中社の授与所で頒布している御朱印(300円)は、中社と火之御子(ひのみこ)社の2種類です。

おみくじ
戸隠神社のおみくじ(初穂料300円)は中社と奥社、宝光社の3社で引くことができます。普通の神社でいただくおみくじとは異なり、年齢と性別を受付で伝え、神職さんが祝詞をあげながら引いてくださるという独特のスタイル。

結果は1番から80番までとなっており、和歌も添えられています。人前で年齢を呼ばれるのが恥ずかしいところですが、珍しいおみくじで運試しできるのは貴重な機会です。奥社よりも人は少ないので、混雑を避けたい方は中社でおみくじを引くことをおすすめします。 

戸隠神社 中社の特にパワーがある場所は?
中社で特にパワーがある場所は樹齢800年以上の三本杉と、清らかな御神水がいただけるさざれ滝です。圧巻の三本杉の迫力はかなりのもの。パワーもみなぎっています。さざれの滝もお清めのパワーが強く、大人気のスポットなので是非立ち寄ってみて下さいね。 

まとめ
戸隠神社の中社は森に守られた自然いっぱいの場所。全体的にダイナミックで力強い印象が感じられました。奥社とは違った雰囲気が味わえるので、中社にも是非立ち寄ってみて下さいね。

 

ライター Kikumikan
 

基本情報
住所:長野県長野市戸隠3506
電話番号:026-254-2001
営業時間:9:00~17:00
HP:https://www.togakushi-jinja.jp
駐車場:中社参道入口付近(数ヶ所)に約200台分あり(有料)
              ※マイクロバス以上の大型車は戸隠観光協会(026-254-2888)へ問い合わせ
アクセス:
・JR長野駅7番バス乗り場からアルピコ交通バス「ループ橋経由戸隠高原行き」で「戸隠中社」下車
・その他の行き方は→https://www.togakushi-jinja.jp/access/
※記載した金額等は2022年3月時点のものであり、変更の可能性があります。

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