息栖神社は「ご神体が井戸」の珍しい神社
茨城県神栖市にある息栖(いきす)神社は鹿島市の鹿島神宮と千葉県の香取神宮とともに「東国三社」の1つに数えられた神社です。こちらの神社も古くから崇敬されており、現在地に遷座してから約1200年以上の歴史があるといわれています。
鹿島神宮や香取神宮に比べるとこじんまりとした神社ではありますが、趣深く、静かで落ち着いた雰囲気に満ちており、神秘的なパワースポットです。今回は、そんな「息栖神社」の人気の秘密や見どころ等、ポイントごとに紹介していきます!
息栖神社はどんな神社?特徴は?
息栖神社は静かな森の中にある神社で、「ご神体が井戸」という全国でも珍しい神社。ご神体の井戸は2つあり、忍潮井(おしおい)と呼ばれる「男瓶(おがめ)」と「女瓶(めがめ)」があります。
敷地内には松尾芭蕉の句碑があり、あの松尾芭蕉も訪れたといわれています。「守り猫」と呼ばれる可愛い地域猫ちゃん達が出迎えてくれるのも嬉しいところ。
息栖神社はおもに「交通守護」「厄除招福」「海上守護」のご利益があります。アクセスしづらい場所にある為、東国三社(鹿島神宮、香取神宮、息栖神社)巡りのバスツアーを活用するのもおすすめですよ。
息栖神社の歴史
息栖神社は第15代天皇の応神天皇の御代に創建されたといわれており、平安初期の807年(大同2年)に現在地に遷され、1200年以上続いています。朝廷からの崇敬も集めていたので、元寇の時にも国家の安泰を祈願するための勅使が派遣されていたそうです。
江戸時代にも徳川家からの崇敬を受けており、一の鳥居の辺りにかつてあった湊は、江戸時代から大正時代まで栄えていたとされています。社殿は江戸時代の1723年に建て替えられましたが、1960年(昭和35年)の火災で一旦焼失。3年後に新たに完成しました。小さな規模ながら、絶大なパワーが感じられる神社です。
息栖神社のご祭神
息栖神社には、主祭神に久那戸神(くなどのかみ)、相殿神に天鳥船命(あめのとりふねのみこと)と住吉三神(すみよしさんしん)が祀られており、この三柱がご祭神です。
主祭神:久那戸神(くなどのかみ)
息栖神社の主祭神は久那戸神で、葦原中国(あしはらなかつくに)平定(国譲り)の際に、大国主命の命で武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)と経津主神(ふつぬしのかみ)を先導した神とされています。久那戸神は、交通守護、魔除け、厄除招福、牛馬守護、豊穣の神として信仰されています。
相殿神:天鳥船命(あめのとりふねのみこと)
相殿神(あいどのしん)とは、相殿に祀られる神のこと。息栖神社の相殿神は、天鳥船命と住吉三神の二神で、天鳥船命は伊邪那岐命(いざなぎんのみこと)と伊邪那美命(いざなみのみこと)の間に生まれた「船を司る神」です。「鳥之石楠船神」(とりのいわくすふねのかみ)ともいわれています。葦原中国平定の際、武甕槌大神の副神として同行したとされる神で、交通安全、航空安全、旅行安全、海上安全のご利益を司っています。
相殿神:住吉三神(すみよしさんしん)
住吉三神は全国の「住吉神社」などに祀られている三神で、日本書紀では、底筒之男命(そこつつのおのみこと)と中筒之男命(なかつつのおのみこと)、表筒之男命(うわつつのおのみこと)といわれています。この三神は、伊邪那岐命の「禊」で生まれた海の神です。住吉三神は、航海安全、禊祓(みそぎはらえ)、漁業守護、和歌上達などのご利益を司っています。
息栖神社のご利益とは?
息栖神社の主なご利益については以下の通りです。
交通守護・海上守護・航空安全・旅行安全
息栖神社の主祭神である久那戸神と相殿神の天鳥船神は、交通守護や旅人の守護を司る神様です。加えて、住吉三神も航海安全や漁業守護を司っており、旅の安全は約束されたようなもの。その神威は顕著で、陸・海・空ともに守られています。航空関係や海上職の方なども祈願に来るようですよ。
厄除招福
久那戸神は魔除けや厄除けのパワーも強く、疫病や災難をもたらす悪神の侵入も防ぐ力もあるといわれています。福を呼ぶためには、まず厄除の必要があります。息栖神社を参拝すると、魔や厄を払い、福を呼んでいただけますよ。
恋愛成就
息栖神社の忍潮井と呼ばれる2つの井戸には縁結びのご利益があるといわれています。「男瓶」の水を女性が飲んで、「女瓶」の水を男性が飲むと二人は結ばれるという言い伝えがあり、現在は「男瓶」「女瓶」の水を飲むことはできませんが、境内の手水舎の奥の湧き水でお水取りをすることは可能です。
息栖神社の見どころとは?
次は息栖神社の見どころについて見ていきましょう。息栖神社ならではの見どころについては以下の通りです。
忍潮井(おしおい)
この忍潮井は利根川のほとりにある一の鳥居の両脇にある小さな井戸で、三重県伊勢の明星井(あけぼのい)と京都伏見の直井(なおい)と共に「日本三霊泉」の1つに数えられています。1000年以上もの間、「男瓶」「女瓶」ともに清水を湧出してきたといわれています。2つの井戸は神功皇后の3年(194年)に作られたものとのこと。透明度の高い瓶の中では鯉が泳いでいます。井戸の中に沈められている「甕」が運良くクリアに見えたら、幸運が訪れるのだそうです。
樹齢約1000年!夫婦杉の御神木
息栖神社の本殿脇には樹齢およそ1000年ともいわれる巨大な夫婦杉の御神木があります。別名「息栖の夫婦杉」とも呼ばれ、夫婦円満のご利益があるそうです。途中から幹が分かれており、寄り添うように立っていることから夫婦杉といわれるようになったのだとか。千年の時を経た御神木のエネルギーを是非感じてみて下さいね!
松尾芭蕉の句碑
息栖神社の朱色の神門をくぐると左手に見えてくるのが、「松尾芭蕉の句碑」と「力石」です。日本各地を旅したといわれる松尾芭蕉は1687年の8月にこの地を訪れ、「此里は氣吹戸主の風寒し」という句を詠んだといわれています。その句碑が境内に建てられたのですね。
力石
「松尾芭蕉の句碑」の横にあるのは、かつて祭の儀式の際に若者達が力比べをしたといわれる力石です。50貫(187.5kg)もあるというこの力石を持ち上げ、力を競い合ったのだとか。この石を高々と持ち上げた者は栄誉を受けることができたようです。一番大きな石は「笹川の繁蔵」という男性が持ち上げたことから、「繁蔵の力石」といわれています。
招霊(おがたま)の木
息栖神社の境内(神門をくぐり、社殿に行く途中の参道)には、精霊が宿るといわれる縁起の良い「招霊の木」が植えられており、幸運をもたらす樹の代表格とされています。毎年5月頃に薄紫色の可憐な花を咲かせます。息栖神社を訪れたら招霊の木のパワーも受け取りましょう。
宮桜
息栖神社には、昭和初期、三笠宮崇仁親王が参拝された記念に植えられた「宮桜」や「御衣黄(ぎょいこう)」という薄緑色の花を付ける貴重な桜があり、ちょっとしたお花見スポットになっています。緑色の桜を見る機会はなかなかないと思いますので、桜の季節に訪れる際は境内の桜も是非お見逃しなく!
息栖神社のお守り・御朱印帳・おみくじ
せっかく神社の参拝に訪れたなら、お守りや御朱印はチェックしておきたいですね。次は、息栖神社の授与所で販売されている「お守り」「御朱印」「おみくじ」について見ていきましょう。
御朱印帳
息栖神社の御朱印帳は、白っぽいグレーの布地に社殿と宮桜が刺繍された表紙とオレンジ・緑・白の雲のモチーフが刺繍された裏表紙のものです(初穂料1200円)。とっても素敵なデザインですね。
お守り
息栖神社のお守りは種類が豊富。交通安全のお守りをはじめ、厄除けのお守りや御守護守、金運守、勝守などオーソドックスでありながらセンスの良いお守りがズラリ。
「東国三社守り」は、本体を購入して鹿島神宮、香取神宮の三社それぞれのご神紋のシールを張り付ければ、三社全てのパワーが込められたお守りの完成です。
「合格御守」は、中にゴールドの弓と矢が入っており、「しあわせ守」は横型の小さな長方形が可愛らしい3種類のタイプになっているなど、オリジナリティもあってすごく楽しめます!
縁起亀のチャームが付いた「健康長寿 縁起亀お守りチャーム」や「とんぼ玉えんむすび御守」もキュート。また「徳授守」なんていう変わり種もありますよ。
息栖神社の特にパワーがある場所は?
息栖神社で特にパワーがあるスポットは、ズバリ「日本三霊泉」の1つである「忍潮井」です。神社のご神体というほどですから、最強パワースポットなのは納得ですね。この息栖神社自体に強い浄化のパワーがあるといわれていますが、この忍潮井はその中で最も重要なパワーが宿っているといっても過言ではありません。
まとめ
鹿島神宮や香取神宮に比べると、小さくて見劣りがすると感じる人もいるようですが、息栖神社の主祭神が鹿島、香取の二神を支える役割を果たしていたことや、一説では「関東の悪い気を海に吐き出し、良い気を取り込む役割をしている」といわれることから、なくてはならない重要な浄化スポットと考えられています。機会があれば是非、東国三社めぐりでトライアングルのパワーを受け取って下さいね!
ライターネーム Kikumikan
基本情報
住所:茨城県神栖市息栖2882
電話番号:0299-92-2300
営業時間:8:30~16:00(御朱印受付は9:00~15:30)
HP:https://ikisujinja.com/
駐車場:無料駐車場あり(大型バスも可)
アクセス:
・JR総武線 小見川駅から車で約10分
・潮来ICから車で約15分

