宮益御嶽神社

日本狼の狛犬が守るパワースポット「宮益御嶽神社」

宮益御嶽神社(みやますみたけじんじゃ)は、渋谷駅に程近い宮益坂の長い階段の先に鎮座しています。青山方面に続く宮益坂は、平日でも混雑していて人通りも多く、高いビルに周辺を囲まれています。宮益坂の名前の由来は宮益御嶽神社と同じ地にあった、千代田稲荷神社からのご利益にあやかっているそうです。「宮」と「益」で宮益坂になりました。

このあたりの地名も、以前は「宮益町」と呼ばれていました。ちなみに、千代田稲荷神社は、現在は道玄坂へ遷座しています。

都会の神社らしく、周辺は高いビルがそびえていますが、圧迫感は不思議と感じられません。境内は手入れが行き届き、崇拝されている神社だとわかります。また、宮益御嶽神社は狛犬が珍しい日本狼になっている神社としても有名です。

見どころがつまった渋谷のパワースポット、宮益御嶽神社について解説します。

 

金宮益御嶽神社の歴史
はじまり

宮益御嶽神社が創建された年代は不明で、室町時代の初期(1400年頃)だと伝えられています。具体的な経緯についても詳しいことはわかっていません。大和国(現在の奈良県)吉野郡にある金峯神社(きんぷじんじゃ)の分祭社として、創建したといわれています。

金峯神社は、金山毘古命(かなやまひこのみこと)を祀っており、野山の地主神や金鉱の守護神として信仰されてきました。中世以降は、修験道の修行場になります。

1570~72年戦国時代末期、甲府武田家の家臣である石田勘解由茂昌が、保有していた尊像を神社に合祀します。後に、石田勘解由茂昌の末裔が不動尊石像を建立しました。この不動尊石像は、昔から「炙り不動」と呼ばれ疫病や苦しみを炙り出すとして信仰され、現在も境内に鎮座しています。また「札炙り不動」の名で知られ、金融関係書や商人からお札を炙ると富を増やすとして、信仰されてきました。

明治3年(1870年)には、錬兵天覧御幸のため明治天皇が皇居から駒場の練習兵所に乗馬にて向かわれ、途中ここ宮益御嶽神社の拝殿で休憩されたことにより、境内には記念として石碑が建立されました。昭和20年(1945年)東京大空襲が起こると、社殿だけでなく、神楽殿、獅子頭、社務所なども焼失してしまいます。

氏子さんや信仰の篤い人々の想いは時を経ても変わることなく、昭和55年(1980年)尽力の末、宮益御嶽神社の社殿は再建され、今日まで崇敬されています。

 

ご祭神・ご利益

入口には、4柱のご祭神が書かれた案内板が建てられています。

・日本武尊(やまとたけるのみこと)

宮益御嶽神社のご祭神は日本神話で有名な、日本武尊です。宮益御嶽神社の狛犬は日本狼であり、関東秩父地方では山中で道に迷った日本武尊を、狼が導いて救ったとの伝説が残されていて深い繋がりがあります。災厄除けの他、国土平穏、五穀豊穣、出世運などの、ご利益があります。

・秋葉之神

別名、火之迦具土神(ほのかぐつちのかみ)です。火伏せの神、火の神であり、ご利益は家内安全などです。

・大国主命(おおくにぬしのみこと)

出雲大社でも有名な国造りの神であり、縁結びの神です。子授け、夫婦和合、農耕や医療などにご利益があります。

・菅原道真公(すがわらみちざねこう)

総本宮は大宰府天満宮であり、天神様として祀られています。誰もが知る学問の神様で、厄除けのご利益も授かるといわれています。

 

見どころ
日本狼像狛犬

一の鳥居をくぐり階段を上ると、二の鳥居が見えてきます。都会の神社には珍しい日本狼の狛犬が出迎えます。日本では狼はオオカミ(大神)とも称され、古(いにしえ)より神様の使い(眷属、神使)として敬われてきました。

神の眷属として狼を祀る代表的な神社では、秩父の三峯神社が有名です。三峯神社にも狼と縁の深い日本武尊がご祭神として祀られています。境内に鎮座する、ブロンズ製の「日本狼像狛犬」は、多田瑞穂作で原型をモデルに作成されました。

日本狼の狛犬の原型は、江戸時代の円宝年間(1673~1681年)のもので損傷が甚だしく、現在は社務所で大事に保管されています。リアルで現実的な日本狼の狛犬は、珍しい形態です。

台座の部分には「三つ巴紋」が施され、拝殿前にあるお賽銭箱でも見ることができます。多くの神社で使われる社紋の三つ巴紋は、右旋回と時計回りの左右があります。水が渦を巻くさまを図案化した巴紋は、巴の形が勾玉に似ているため、神霊が宿るとされています。

ご朱印にも阿吽(あうん)の日本狼が描かれるなど、宮益御嶽神社ならではの特別感があります。ただし、通常は書き置きのご朱印しかないそうです。

次にご紹介する酉の市期間のみ、直書きご朱印をいただけますので希望される方は訪れてみてはいかがでしょうか。

 

酉の市
毎年11月の酉(とり)の日に行われ1年の無事を感謝し、来る年の幸を願う年中行事です。渋谷区では唯一の酉の市祭として、毎年賑わいを見せ大正初期から始まりました。

神社札所には「神社熊手」と「福枡」が、境内の露天商では「商人熊手」が所狭しと販売されます。縁起物の熊手は、熊手で運を「かっ込む」、福を「はき込む」ともいわれ、江戸っ子らしく洒落が利いていて多くの人が買い求め、境内は活気に満ちます。開運招福、商売繁盛の神様として信仰されていて、現在でも毎年熊手を買い直して店頭や神棚に掲げる風習が引き継がれています。

 

金宮益御嶽神社の特にパワーがある場所
宮益不動尊(炙り(あぶり)不動)

甲府武田家の家臣で、石田勘解由茂昌という武将が保有していた尊像を、神社に合祀したといわれています。その後、子孫により不動尊石像、庚申石像、勢至菩薩石像が建立され、現在もお堂の中に安置されています。

勢至菩薩様は衆生が地獄、餓鬼界に落ちないよう、智慧の力で一切を照らして救ってくださいます。庚申様は、無病息災のご利益があります。

真ん中に鎮座している不動尊こと、お不動さんは特に強いパワーを放っています。全ての障害を打ち砕き、慈愛に満ち人々を救済する厳しくも優しいご本尊さまです。不動尊は悪縁や、自分の中にある不安や怒りなどネガティブな心を剣で断ち切り、縄で正しい道へと私たちを戻してくださいますが、さらに宮益不動尊は「炙り不動」と呼ばれ苦しみや疫病をお線香の煙で炙り出してくれます。

また、お札を炙ると富を倍々に増やしてくれるご利益もあるため「札炙り」(さつあぶり)ともいわれています。近くにはお線香があり、50円で誰でも購入できます。お札を炙るのは抵抗がある方でも、お線香で苦しみや病の種などしっかり払っていただけますからおすすめです。

心身ともに浄化されすっきりしたら、金運上昇にも繋がりそうですね。

ちなみに、最近は電子マネーが普及していることもあり、スマホを炙る人もいるそうです。

 

まとめ
祀られている4柱の神様は日本武尊をはじめ、みなそろって有名でパワーがあります。お不動さんや日本狼の狛犬も鎮座しているので、強力な厄除けと厄払いのご利益もいただけます。知らず知らずのうちにトラブルに巻き込まれたり、ツイていないと感じたらお願いして厄を払っていただきましょう。

本堂前は枯山水庭園になっていて落ち着きのある空間です。ビル群に囲まれているため見逃してしまいがちですが、ぜひ立ち寄っていただきたいおすすめの神社です。

 

ライターネーム/サクヤ凛

基本情報
神社名:宮益御嶽神社(みやますみたけじんじゃ)
所在地:〒150-0002 東京都渋谷区 渋谷1丁目12−16
電話番号:03-3407-7722
アクセス:JR山手線「渋谷」駅徒歩5分
東京メトロ銀座線「渋谷」駅徒歩5分
公式HP:渋谷宮益坂 ***御嶽神社*** (shibuyamiyamasu.jp)

(新型コロナ感染防止のため変更がある場合もありますので、あらかじめ最新の情報を公式HPでご確認ください。)

 

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