少林山達磨寺

「縁起だるま」がパワーをもたらす少林山達磨寺
「縁起だるま」で知られる少林山達磨寺は、群馬県高崎市鼻高町にあります。「縁起だるま」とは、顔に縁起物の鶴亀が描かれただるまです。まゆ毛には鶴、鼻から口ひげには亀が、それぞれ向かい合っています。顔の両側には「家内安全」「商売繁盛」など、願いが書き込まれており、膨らんだお腹には「福入り」と記されています。

少林山達磨寺では、近隣で丹精込めて作り上げられた縁起だるまを、さらに祈願してお札を張ったものを授与品としています。そして、祈願の証として祈願証明書も添えられた、特別な縁起だるまです。

希望すれば「だるま開眼」として、和尚が最初の一筆を眼に入れ、魂を込めて祈願もしてくださいます。達磨寺と呼ばれるように、だるまに特化したお寺です。

少林山達磨寺は元々、小さな観音堂から始まりました。観音堂は厄除・子授けなどのご利益があるとされ、今でもパワースポットとして信仰されています。

また、霊符堂(本堂)には、北斗星(北極星と北斗七星)を神格化した、北辰鎮宅霊符尊(ほくしんちんたくれいふそん)が祀られています。北を指し示す北極星は、天の中心と考えられてきました。人々を導くかのように不動で、遠い昔から変わらずに光り輝く北極星は神秘的ですね。

少林山達磨寺は縁起だるまで知られる以前から、人々の信仰を集めてきた寺院です。自然豊かな高台にある少林山達磨寺は、癒しのエネルギーに満ち溢れ、訪れた人々を幸せにしてくださることでしょう。
 

少林山達磨寺の特徴
霊験あらたかな少林山達磨寺の始まりは、小さな観音堂でした。

室町時代の終わり頃から、碓井川の南側にある、鼻高村の高台(現・少林山達磨寺)には観音堂がありました。観音堂には、行基菩薩(ぎょうきぼさつ)が刻まれたと伝わる、四尺ほどの観音像が祀られ、厄除・子授け・縁結びのご利益がある観音様として人々に崇められてきました。

江戸時代の延宝年間(1673〜1681年)に、大雨のために碓氷川の氾濫が起こります。水が引いた頃、村人が川の中を覗くと大きな黒光りした塊が流れついていました。

引き上げてみると、それは大きな古木でした。その古木は香りがあったため、霊木として観音堂に納められます。観音像の前に古木を安置すると、紫の霞がたなびいたそうです。村人たちは、吉兆であるとして喜びました。

同じころ、全国を巡礼していた行者の一了居士(いちりょうこじ)の夢枕に、達磨大師が現れました。そして、「この私の像を彫りなさい、彫る木は鼻高にある」と告げます。

1680年に一了居士は鼻高村を探しあてます。村人に一了居士が霊夢の話をすると、「観音堂に納められた霊木のことだろう」として、村人は観音堂へと案内しました。一了居士は霊木をひと目見るなり、お告げの木であると判り、涙して喜んだそうです。

一了居士は「沐浴斎戒」と呼ばれる、身を清めて肉・魚・酒・臭いのきつい食物などを絶ちます。また、「一刀三礼」と呼ばれる、一彫りごとに両手・両足・額を地に着け礼拝しながら、達磨大師の坐禅像を彫り上げたそうです。

ところが、観音様を厨子に安置しようとしましたが、大きすぎて納められませんでした。そのうち再び大雨が降り、また大きな木が流れつきました。今度はその木を使い厨子を彫って、達磨座禅像が納まりました。そして、観音様の横に安置されたのです。

信心を凝らし最高の彫り方で造られた達磨大師の像は、瞬く間に評判となります。観音堂の周囲は「達磨出現の霊地」となり、「少林山」と呼ばれ人々に広まりました。

当時の領主・酒井雅楽頭忠挙公は、前橋城の裏鬼門を護る寺とします。そして、水戸光圀公が帰依していた中国僧・東皐心越禅師(とうこうしんえつ)を開山と仰ぎ、弟子の天湫和尚(てんしゅうおしょう)を水戸から請じ、1697年に少林山達磨寺が開創されました。1726年に、水戸徳川家から三葉葵の紋・丸に水の徽章を賜り、永世の祈願所としています。

少林山達磨寺が開創されてから、霊符堂には北辰鎮宅霊符尊が祀られました。北辰鎮宅霊符は、天神地神・日月星辰の総帥であり、過去・現在・未来の三世の運勢を支配しているとされています。

吉凶禍福・家相方位などを司る霊神で、善星(善いこと)を招いて幸福を守護し、悪星(悪いこと)を払い悪事災難を消滅してくれます。

一般的にお寺のお堂正面は、南向き・東向きとなっていることが多いのですが、少林山達磨寺は北極星を拝むように北向きとなっています。

古くから中国では天文学が発達し、北極星が動かないことが分かっていました。北極星を中心に全ての星が巡り、天の中心に位置するとされ、全ての存在は北極星が中心であると考えられていたのです。そこから、北極星信仰が始まっています。

9代目の東嶽和尚の時には、浅間山大噴火などの天変地異により、大飢饉が起こりました。

当時、生活の苦しい人々を見かねた和尚が、農民救済のため「一筆達磨坐禅像」をもとにして木型を彫ります。そして、地元の人にだるま作りを伝授し、張り子のだるまの作り方が広がります。これが、縁起だるまの起源となりました。

小さな観音堂から始まったお寺は、一了居士の霊夢により大きな変化をとげ、更に霊験あらたかな少林山達磨寺となりました。
 

少林山達磨寺のご本尊

ご本尊
      北辰鎮宅霊符尊(ほくしんちんたくれいふそん)
      十一面観世音菩薩(じゅういちめんかんのんぼさつ)
 

少林山達磨寺のご利益
少林山達磨寺は、心願成就・受験合格・必勝当選・子授け・安産・縁結び・心身浄化などのご利益があります。
 

少林山達磨寺のどこが見どころか?
少林山達磨寺は、空気が澄んだ眺めの良い高台にあります。見渡せば高崎市街や榛名山など、清々しいパノラマが広がっています。春には参道の両脇に聳える、桜やつつじの花が参拝者を優しく迎えてくれます。

また、秋は紅葉のスポットとしても知られ、だるまに劣らず紅葉の真っ赤な紅葉の彩りと、黄金色の銀杏の彩りは見応えがあります。

少林山達磨寺入口の総門からは、150段以上もの石段が続きます。木々の中の参道は心地よく、一段登るごとに浄化されていくようです。ただし体力に自信のない方は、中腹に第2駐車場がありますのでおすすめです。

長い石段を登りきると、「招福の鐘」と呼ばれる鐘楼があります。9時〜17時までは、鐘を撞くことができますので、ぜひ鐘を撞いて幸せを呼びましょう。

少林山達磨寺は霊符堂が本堂となっていますので、まず霊符堂で手を合わせてから、広い境内を散策してみましょう。境内にはだるまがあちこちに置かれ、だるま型の可愛らしい絵馬も架けられています。

霊符堂の脇の売店には、カラー豊富なだるまを初め、だるまモチーフの様々なお守りや絵馬・お土産などが置かれています。縁起物のだるまは、見ているだけでも幸せな気持ちになることでしょう。

霊符堂(本堂)
少林山達磨寺の本堂は「霊符堂」と呼ばれています。霊符堂には、ご本尊の北辰鎮宅霊符尊と、達磨大師が祀られています。霊符堂の左右には、眼力の強い大小のだるまが、溢れんばかりに置かれています。これらのだるまは役目を終えて戻ってきたもので、供養の日まで並べられています。

観音堂
霊符堂の右側には「観音堂」があり、ご本尊の十一面観世音菩薩が安置されています。観音堂は、子授け・安産・厄除けのご利益で知られ、多くの女性が参拝に訪れています。茅葺の観音堂は、少林山達磨寺で最古の建物です。

達磨堂
「達磨堂」は昭和61年に開かれました。正面には達磨大師坐像が安置されています。この達磨大師坐像は2代目の像です。一了居士が彫った初代の像は、明治14年に焼失し、火災で焼失しています。達磨堂はまるで「だるまの美術館」のようで、様々なだるまが置かれていて見応えがあります。

洗心亭
「洗心亭」は、大正時代の頃の帝国大学農学博士・佐藤寛治氏の別荘で、6畳・4畳の二間ある平屋建てとなっています。

昭和初期にこの洗心亭に、ドイツ人の世界的建築家・ブルーノ・タウトが、2年ほど滞在していました。タウトは日本の文化を愛し、世界に知らしめた功績があります。地元の人とも交流を深め、水害が起こると貯金を崩し、支援してくれるような温かな人物でした。

歴史的にも貴重な洗心亭は、群馬県の文化財に指定されています。

少林山七草大祭だるま市
毎年1月7日の午前2時が、ご本尊が降臨される吉日とされています。前日6日から前夜祭から始まる星祭です。

七草大祭は、開創当時よりの伝統行事です。そして、この地では大飢饉をきっかけに、だるま作りが広がります。七草大祭の縁日に、だるまが勇ましい声で売られるようになったのが、だるま市・縁起だるまの始まりです。
 

少林山達磨寺の一番パワーのある所
少林山達磨寺は、大自然の山々に囲まれ、癒しのエネルギーが充満しています。自然から放たれるエネルギーに触れ、精神面が安定しリラックス効果があるとされています。中でも本堂周辺に大きなパワーがあります。
 

少林山達磨寺のまとめ
少林山達磨寺は、群馬県高崎市鼻高町にあります。「縁起だるま」が有名で、だるまの顔には、縁起物の鶴亀が描かれています。

少林山達磨寺では、縁起だるまを祈願して、お札を張ったものを授与品としています。縁起だるまには祈願証明書も添えられ、和尚が最初の一筆を眼に入れる「だるま開眼」も行われています。

また、少林山達磨寺は古くから、厄除・子授けなどのパワースポットとしても知られています。癒しのエネルギーに満ちた少林山達磨寺を、訪れてみてはいかがでしょうか。

ライター 梅花桜

基本情報
〒370-0868 群馬県高崎市鼻高町296
TEL  027-322-880 
定休日   無
拝観時間  9:00~17:00
拝観料   無
アクセス  関越自動車道 高崎IC・前橋ICより  約30分
      上越自動車道 藤岡ICより      約30分
      上信越自動車道 松井田IC・妙義ICより約30分
      JR高崎駅から タクシーで    約20分
             ぐるりんバス 少林山線 少林山入口 下車 
      JR群馬八幡駅から タクシーで 約5分
                徒歩で   約20分
駐車場     有
https://www.daruma.or.jp/

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