須須神社とはどんなスポットなのか?
須須神社は、石川県珠洲市三崎町に鎮座しています。珠洲市の北東部の海沿いに位置し、能登半島先端のパワースポットとして有名です。須須神社の歴史は古く、古墳時代の祟神天皇(すじんてんのう)の頃に創建されました。須須神社は海沿いの「高座宮」「金分宮」、山伏山の頂上「奥宮」の3社からなり、奥宮は特に強いパワースポットとされています。
海沿いに鎮座する須須神社は、鳥居をくぐる前から既に、海からの大きな恩恵を受けることが出来ます。晴れた日の眩しいほどの日本海の輝きや、心地よい波の音、爽やかな潮風に、突き抜けるような開放感を感じられることでしょう。
須須神社(高座宮)の社殿までは、参道を覆うような社叢をくぐりぬけると見えてきます。海とは対照的に薄暗く感じられる参道ですが、木漏れ日が差し込み静寂に包まれて神秘的です。須須神社の緑豊かな社叢は、照葉樹林の北方的限界性を示し、国指定天然記念物となっています。参道に足を踏み入れれば、五感が研ぎ澄まされて、自然と心が落ち着くことでしょう。
須須神社の宝物殿には、国指定重要文化財「木造男神像」をはじめ、源義経公ゆかりの品「蝉折の笛」、古文書などが多数収蔵されています。須須神社は縁結びの神・日本海側一帯の守護神として、崇敬されてきた由緒ある神社です。令和5年5月の強い地震により、残念ながら鳥居や狛犬が倒壊しました。須須神社の再建を祈るばかりです。(令和5年6月現在)
須須神社の特徴
能登半島の最東北端に位置する山伏山(鈴ケ嶽・標高172m)の頂上に、お社を創建したのが、須須神社の始まりと伝えられています。創建当初は、高座宮に男神・金分宮に姫神が祀られました。両社とも同じ社殿に祀られていたそうです。須須神社は古くは、三崎権現・須須大明神などと称され、日本海の海難鎮護の神・奥能登の鬼門鎮護の神・縁結びの神として崇められてきました。
奈良時代の749〜757年の間に、現在の海沿いに遷座されています。この時、高座宮と金分宮は2社に分かれ、別々に祀られることになりました。山伏山の元々のお社は、現在の奥宮です。優美な山容の山伏山は、古くより信仰山であり、海上航行の目印ともされてきました。平安時代には、海上の異変は狼煙により知らされ、都まですぐに伝えられたそうです。
平安時代873年に従五位上の神階を賜わり、延喜式神名帳には「珠洲郡湏湏神社の論社」記されています。また社伝によると、第31代用明天皇(ようめいてんのう)と第44代・元正天皇(げんしょうてんのう)から、勅使の献幣があったと伝えられています。当時は高勝寺と神仏習合の形態となり隆盛し、室町時代には多くの社僧が住まい、七堂伽藍と12坊が建ち並ぶほどでした。
鎌倉時代1187年には、源義経公と弁慶一行が奥州平泉へ落ちのびる際、須須神社を参拝し航海安全を祈願したと伝えられています。義経公一行はちょうど須須沖(珠洲沖)のあたりで、風雨で海が荒れて遭難しそうになりました。そのため、須須神社の神に祈った途端に、嵐がおさまり命拾いしたそうです。難を逃れたお礼として、義経公が愛用した平家の名宝「蝉折の笛」と、弁慶の「守刀」を須須神社に奉納したと伝えられています。
この時、義経公と弁慶が詠んだ歌も残されました。「都より波の夜昼うかれきて 道遠くして憂目みる哉」「憂目をば藻塩とともにかき流し 悦びとなる鈴の御岬は」という歌です。都から逃げ出し道半ばに、嵐に遭遇し命の危機に直面します。無事に珠洲に辿り着いたことで、そんな苦労も潮と共に流れるくらいの、喜びであったことでしょう。あらたかな須須神社の神に、どれほどの感謝をしたのかも伝わってくるような歌ですね。
戦国時代1584年には、後の加賀藩祖となる前田利家(まえだとしいえ)公が祈願所と定めます。その際、社領として神田を寄進し、武運長久祈願をしたそうです。明治時代の神仏分離令で、高勝寺は廃寺となり、須須神社として独立し今に至っています。
須須神社のご祭神は、高座宮・天津日高彦穂瓊瓊杵尊(あまつひだかほこににぎのみこと)、金分宮・木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)、奥宮・美穂須須美命(みほすすみのみこと)の3柱が祀られています。
天津日高彦穂瓊瓊杵尊と木花咲耶姫命は、夫婦神であることから、須須神社は「結びの神社」として知られています。男女の縁だけでなく、様々な良い縁を結んでくださるそうです。美穂須須美命は、航海安全・豊漁の女神として信仰されています。須須神社は地元の人々から、「真の聖域は須須神社に在り」と称されるほどの強力なパワースポットです。
須須神社のご祭神
高座宮 天津日高彦瓊瓊杵尊
奥宮 御穂須須美命
金分宮 木花咲耶姫命
須須神社のご利益
須須神社は、生業繁栄・五穀豊穣・大漁・交通安全・縁結び・安産・育児・病気平癒・鬼門除けなどの、ご利益があるとされています。霊験あらたかな日本海の守護神として、古くから人々に深く信仰されてきました。
須須神社のどこが見どころか?
能登の海沿いには、自然が見せる美しい風景の道が続きます。中でも奥能登の沿岸を通る道は「奥能登絶景海道」と呼ばれるほどです。その能登絶景海道(県道28号線)を車で走ると、須須神社(高座宮)の大鳥居が見えてきます。この大鳥居越しに見る、水平線から上る朝日は見応えがあります。初日の出にもおすすめのスポットです。
須須神社は、高座宮・金分宮・奥宮とありますので、時間があれば3つのお社を巡ってみてはいかがでしょうか。海沿いから奥宮までは、徒歩で往復約2時間ほどかかります。山歩きの服装や靴など、万全に備えてください。社叢に囲まれた須須神社の、力強いパワーが感じられることでしょう。
高座宮
須須神社の高座宮のどっしりと構えた荘厳な社殿からは、力強いエネルギーが感じられます。拝殿は銅板葺で平入の入母屋造となっており、正面には唐破風向拝が付いています。本殿は銅板葺の三間社流造で、正面には向拝が付いています。拝殿・本殿とも外壁が真壁造板張りです。
社叢
境内の社叢は、国の天然記念物に指定されています。手つかずの原生林には、樹齢500年以上の大樹もそびえています。神域として大切に守られてきた社叢は、スダジイをはじめ、照葉樹林(暖帯系常緑広葉樹林)となっていますが、温帯や冷温帯の植物も見られます。また、新種の虫なども発見されています。
宝物殿
須須神社の宝物殿には、貴重な品々が収められています。鎌倉時代の作品「木造男神像五体」は、公家の正装である衣冠束帯を纏った座像で、国の重要文化財に指定されています。また、義経公の笛「蝉折の笛」は、鳥羽上皇(とばじょうこう)の時代に、宋の皇帝から贈られたと伝えられる笛です。弁慶の守刀には、「左」の銘が彫られています。その他、源義経公と弁慶の献詠や、前田利家の献詠なども展示されています。
寺家キリコ祭り
須須神社の秋祭り「寺家キリコ祭り」は、毎年9月の第2土曜日に行われます。夜通し町内を大キリコが巡回し、明け方まで続くお祭りです。明かりが灯され闇夜に輝くキリコは雄々しく迫力があり、朝焼けのオレンジ色に染まりゆくキリコの美しさも格別です。夜が明けると、神輿と大キリコは神社に戻り、「火渡りの神事」が行われます。このお祭りは日本遺産となっています。
キリコ格納庫
二之鳥居の奥には、須須神社の秋祭り「寺家キリコ祭り」で使われる、日本一の大キリコが納められている格納庫があります。高さ16.5m・重さ4t・屋根の広さ約12畳もの大キリコは、総漆塗りで金箔や彫物によって豪華絢爛に装飾されています。それらの大キリコが4基も入る、格納庫の大きさは圧巻です。
金分宮
高座宮に隣接する金分宮は、高座宮の大鳥居より少し南の路地の奥に入口があります。入口から見ると高座宮と同じく、木々に囲まれた薄暗い参道が見えます。しかし、足を踏み入れれば清涼感に溢れた、素晴らしいご神気を感じることができます。金分宮は小さな社殿ですが優しい気に満ち溢れ、女神さまに守られているような感覚を味わえることでしょう。
奥宮
山伏山の山頂にある奥宮は、木々に守られた中に鎮座しています。鈴を逆さにしたような形の山伏山は、古くより神が鎮まる霊山として崇められてきました。須須神社は全体にパワーが溢れていますが、奥宮の更に奥まったところにある禁足地は、特に強いパワーが流れているそうです。近年はパワースポットとして、奥宮を訪れる人も多く見られます。神秘的なパワースポットで、心静かにエネルギーを感じてみましょう。
須須神社の一番パワーのある所
須須神社は全体的に、山からのパワーと海からのパワーに溢れています。中でも奥宮の更に奥にある禁足地は、一番強いパワーが流れているそうです。
須須神社のまとめ
石川県珠洲市三崎町に、能登半島先端のパワースポットとして有名な、須須神社が鎮座しています。鳥居の前には日本海が広がり、波の音や潮風に心癒やされることでしょう。須須神社の社殿までは、参道を包むような社叢をくぐりぬけます。静寂漂う境内に差し込む木漏れ日は、神々しく神秘的です。自然豊かな社叢は、国指定天然記念物となっています。
祟神天皇の頃に須須神社は創建され、宝物殿には国指定重要文化財「木造男神像」や、義経公ゆかりの品などが収蔵されています。須須神社は海沿いにある「高座宮」「金分宮」と、山伏山の頂上「奥宮」からなり、奥宮の禁足地は特に強いパワーに満ちています。歴史ある須須神社は、縁結びの神・日本海側一帯の守護神として、今でも篤く人々に崇敬されています。
ライター 梅花桜花
基本情報
住所:〒927-1451 石川県珠洲市三崎町寺家4-2
電話番号:0768-88-2772
定休日:無
拝観時間:24時間参拝可能
拝観料:無
宝物殿は拝観料がかかります(要予約)大人300円、中学生以下無料
(200円追加で寺家の大キリコを見学できます)
アクセス:
・のと里山海道穴水I.C.から 約1時間
・すずバス狼煙飯田(海)ルート「須須神社前」バス停下車 徒歩すぐ
駐車場:有

