猿賀神社

猿賀神社とはどんなスポットなのか?
「北限の蓮の花の群生地」として知られる猿賀神社は、青森県平川市猿賀石林に鎮座しています。古くから農漁業・交通・眼の守護神として、多くの人に親しまれ崇敬されてきました。猿賀神社の境内地は1万6千坪もの広さを誇り、境内には「鏡ヶ池」「見晴ヶ池」と呼ばれる2つの大池があります。「鏡ヶ池」は猿賀神社の信仰の中心となる神池であり、浄化パワーのある池と言われています。

夏には鏡ヶ池一面に、美しい蓮の花が咲き誇り人々を魅了します。北限に咲く蓮は猿賀神社のシンボルです。授与品には「蓮の花守り」、夏限定の「蓮の花御朱印」などもあります。毎年4月末〜5月中旬にかけて鏡ヶ池では、蓮根が多く採取されるため、社務所にて希望者には蓮根が頒布されています。神池で作られた蓮根を頂けるとは、とても有難いですね。

自然豊かな猿賀神社は、蓮の花だけでなく、季節ごとの美しい趣きを楽しめます。春には2つの池を囲むように、しだれ桜・ソメイヨシノ・八重桜が咲き乱れ、多くのお花見客で賑わいます。見晴ヶ池の方には貸出ボートがあり、水上から桜を楽しむこともできます。秋の紅葉や、冬の雪景色も見応えがあります。

猿賀神社の始まりは、坂上田村麿(さかのうえのたむらまろ)が「神蛇宮」として創建したことと伝えられています。由緒ある猿賀神社の神事の1つ「七日堂大祭」は、岩木山神社・鬼神社とともに「津軽の七日堂祭」として、国の選択無形民俗文化財に選ばれています。また、津軽最大の例祭「十五夜大祭」の前日に斎行される「宵宮」も国の選択無形文化財です。他にも「崇敬会大祭」「御田植祭」などの伝統行事が、今も大切に継承されています。

 

猿賀神社の特徴
猿賀神社のご祭神は、上毛野田道命(かみつけのたみちのみこと)です。日本書紀で田道命は、仁徳天皇(にんとくてんのう)の勅命を受け、367年に北夷(蝦夷)氾濫平定のため、東北地方に兵を進めた武人と伝えられています。田道命は蝦夷の毒手に敗れ、伊峙水門(いしのみと)で戦死しました。その後、蝦夷が上毛野田道命の墓を掘り起こすと、中から大蛇が次々と現れました。大蛇は蝦夷に毒をかけ噛み付き、多くの蝦夷を退治したそうです。

その後、田道命の御霊は秋田県鹿角郡猿賀町に祀られました。暫くしてその地で、大洪水が起こりました。すると、田道命の神霊は白馬にまたがり、漂木を船として流されるままに、猿賀神社の地である平川市猿賀にたどり着いたと伝えられています。この地の人々は、田道命の神霊を迎え奉って、古木(鍋木)の洞穴に祀ったそうです。

桓武天皇(かんむてんのう)の時代には、再び蝦夷で反乱が起きました。そのため、征夷大将軍・坂上田村麻呂が奥羽地方に向かいます。田村麻呂は苦戦を強いられますが、田道命の霊感を受けて大勝し、無事に蝦夷を平定出来たと伝えられています。

そのため、田村麻呂は奈良時代の終わり793年に、現在の鎮座地に田道命の祠を祀りました。田村麻呂が天皇にその趣を奉上すると、天皇の勅命によって、平安時代807年には社殿が造営されました。田道命は奥州猿賀山深砂大権現として勧請され、神威天長・国家安穏・黎民豊楽・悪鬼退散の祈願所となります。それからは、猿賀の深砂宮(神蛇宮)として崇められました。

田道命のご神徳は四方に遍く、地方唯一の霊場として仰がれます。国司・探題をはじめ、藩政時代に入ってからも歴代藩主の尊崇を受けてきました。藩主・津軽為信(つがるためのぶ)公により祈願所と定められます。そして、社殿の改修造営・社領の寄進など庇護されてきました。

明治4年に権現号を廃して、猿賀神社として改称されています。猿賀神社は県内のみならず、北海道・東北一円から信仰を集めてきました。また、眼の守護神とする特殊信仰や、辰年巳年生まれの守護神としても広く尊崇されています。

 

猿賀神社のご祭神
ご祭神
上毛野君田道命

相殿神
保食神(うけもちのかみ)

境内社
胸肩神社(弁天宮) 市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)
あかい堂(水天宮) 水波能売神(みつはのめのかみ)
池上神社(薬師様) 少彦名神(すくなひこのかみ)
日吉神社       事代主神(ことしろぬしのかみ)

 

猿賀神社のご利益
猿賀神社は、出世運・交通安全・家内安全・五穀豊穣・商売繁盛・勝利成功・開運厄除などのご利益があると言われています。

 

猿賀神社のどこが見どころか?
猿賀神社の境内からは、津軽富士と称される岩木山を一望できます。猿賀神社の夏の蓮の花は有名です。そして、春は330本の桜が池を囲んで咲き誇り、秋の鮮やかな紅葉の彩り、冬の雪で包み込まれた静かで神秘的な景色も見どころです。猿賀神社では四季折々の風情を満喫できます。

神池である鏡ヶ池には朱い神橋が架けられ、胸肩神社(弁天宮)へと続いています。蓮の葉の緑と朱い橋は、周りの自然と調和した美しさを醸し出しています。神橋のたもとは、月の名所としても知られています。浄化パワーのある池の周辺を散策すれば、身も心も癒されることでしょう。

また、見晴ヶ池では鯉が悠々と泳ぐ姿や、中央の噴水を眺めたり、足こぎボートを楽しむこともできます。1人でも家族や友人と一緒でも、ゆったりとした時を楽しめることでしょう。見晴ヶ池の湖畔からは昭和44年に温泉も発見され、隣接する市営温泉施設「さるか荘」などもあります。

本殿(県指定の重宝)
本殿は三間社流造で、幕末の1826年に造営されたものです。簡素な素木造りの社殿ですが、社門を中心として周囲40間余に透塀がめぐらされ、規模が大きくどっしりとした重厚感があります。三間社流造では、梁間が2間となっていることが多い中、3間となっています。猿賀神社の本殿には前室がなく、身舎梁間全体が3間となっている点が珍しい建造物です。昭和32年に向拝には、桃山時代の様式を今に伝える、「阿吽の巻龍」が付け加えられました。 

鏡ヶ池・胸肩神社
神池である鏡ヶ池の中島周辺は、その年の吉凶を占う散供(さんご)占いが行われる神聖な池です。猿賀神社の信仰の中心は鏡ヶ池となっています。中島には宗像三女神が祀られた胸肩神社と、事代主神が祀られた日吉神社が鎮座しています。また、鏡ヶ池の蓮根は加工され、「れんこんようかん」として地元の特産品となっています。

七日堂大祭(国無形民俗文化財選択)
旧暦正月7日の「七日堂大祭」では、「柳からみ神事」「ゴマの餅まき神事」が斎行されます。農作物・漁獲の豊凶が占われ、諸願成就・諸災消除・開運招福の大祈願が行われます。「柳からみ神事」は、歴代奉仕者が境内付近から、約4mの大柳の枝を切って奉納します。神社では大柳の枝に御幣を結び、神職により元旦から7日間祈祷が続けられます。7日目の七日堂大祭の時には、大柳を叩きつけて枝のこぼれ具合により豊凶が占われます。

続く「ゴマの餅まき神事」は、長さ約5㎝・幅約5㎜の紅白のゴマ餅を、拝殿前の3ヶ所の櫓の上よりまかれ、参拝者が先を争って拾います。柳の枝とゴマ餅は、豊年満作・無病息災のお守りとして持ち帰ります。例年多くの参拝者で賑わう大祭です。

崇敬会大祭
崇敬会大祭では悪霊退散などを祈願する、伝統の鬼面奉射の神事が行われます。この神事は、鬼の顔を描いた板を、弓矢や太刀で打ち砕き悪霊退散を祈願します。

宵宮(国無形民俗文化財選択)
毎年旧暦8月14日〜16日にかけて、津軽最大級の例祭「十五夜大祭」が開催されます。1日目の宵宮は、夕暮れになると数多くの露店が参道に並び灯りがともされ、子供からお年寄りまで多くの人で賑わうお祭りです。県無形民俗文化財「津軽神楽」の奉納、「県下獅子踊大会」なども実施されます。宵宮では神橋に行灯が並び、幻想的な夜が演出されます。

高麗犬(狛犬)
猿賀神社では、様々な高麗犬の姿が見られます。子犬を守り厳しい表情で外敵を睨みつけている珍しい親子の高麗犬も、参拝客をお出迎えしてくれています。

猿賀石
坂上田村麻呂は征夷の際に、賊首・大丈丸(一説には大田丸)を射とめています。境内にある伝説の猿賀石は、賊首の頭を葬った上に、猿賀石の大石が据えられたと伝えられています。

こいこい神社
見晴ヶ池のほとりには、「こいこい神社」の朱い鳥居があります。鯉はやがて滝を昇り龍となるという伝説があり、縁起のよい魚とされています。鳥居に立つと、大きな口を開けた鯉が群れをなして集まってきます。こい(恋)も近づいて来るのでしょうか。

 

猿賀神社の一番パワーのある所
猿賀神社は美しい蓮の花が咲く神池・鏡ヶ池に、浄化のパワーがあるとされています。また、見晴ヶ池の湖畔からは温泉も発見され、強いパワーが流れています。

 

猿賀神社のまとめ
青森県平川市猿賀石林に鎮座する猿賀神社は、「北限の蓮の花の群生地」として知られています。古くから農漁業・交通・眼の守護神として、親しまれ崇敬されてきました。境内には「鏡ヶ池」「見晴ヶ池」と呼ばれる大池があり、「鏡ヶ池」は猿賀神社の信仰の中心となっています。夏に一面に蓮の花が咲き誇る鏡ヶ池は、浄化のパワーがあるとされています。

自然に囲まれた猿賀神社は、蓮の花だけでなく、春の桜・秋の紅葉・冬の雪と、季節ごとに趣きを変え人々を魅了します。猿賀神社の神事「七日堂大祭」や、「宵宮」は国の選択無形文化財です。由緒ある猿賀神社では、伝統行事が今も大切に継承されています。

 

ライター 梅花桜花

 

基本情報
住所:〒036-0242 青森県平川市猿賀石林175
電話番号:0172-57-2016
定休日:無
拝観時間:24時間参拝可能
拝観料:無
アクセス:
・JR弘前駅より 弘南鉄道弘南線 津軽尾上駅下車 徒歩15分

・JR弘前駅より 車で約20分
・東北自動車道黒石ICより 車で約15分
・青森空港より 車で約50分
駐車場:有
HP:http://saruka.webcrow.jp/

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