若松寺

若松寺とはどんなスポットなのか?
縁結びで知られる若松寺は、山形県天童市にあります。曲がりくねった山道を上り、緑豊かに木々が生い茂った山頂の近くです。参道に差し込む木漏れ日は心地よく、天童市内を一望できます。若松寺を開いた行基菩薩(ぎょうきぼさつ)は、山から鈴の音が聞こえ音色に誘われ山に入り、この地が霊地にふさわしいとして開山したと伝わっています。

霊験あらたかな若松寺は東北地方で珍しい密教寺院で、本堂は国の重要文化財となっています。他に金銅聖観音像懸仏、板絵著色神馬図なども国の重要文化財です。ご本尊の聖観世音菩薩は秘仏で、12年に1度の子年に御開帳となります。境内には弁財天・子育て地蔵・文殊菩薩(もんじゅぼさつ)坐像なども安置され、若松寺では様々なご利益が授かれます。

若松寺は古くより「西の出雲、東の若松」と称され、出雲大社と並ぶ縁結びのパワースポットとして人々に親しまれてきました。境内にある「縁福大風鈴」は、良縁や幸せを願いながら鳴らすと成就するそうです。縁結び祈願祭も行われ、毎月第1日曜日(4月〜12月)に多くの人が訪れます。近年は若松寺のご住職と握手すると良縁に恵まれると言われています。また、奈良時代から続く「鬼やらい」は、心に棲む鬼を改心させる儀式として有名です。

 

若松寺の特徴
奈良時代の708年、行基菩薩によって若松寺は開かれました。天皇の命により仏教を広めるために行基菩薩は東北を訪れます。鈴の音色に誘われ山に分け入り、この山が仏法を広めるのにふさわしいとして開山されました。行基菩薩はこの地に湧く霊気を感じ取って、自身で聖観音像を彫りお堂を建てたため、縁を呼び起こす力のある場所と言われています。

平安時代初期の書「続日本紀」(しょくにほんぎ)では、行基菩薩について記されています。行基菩薩は広く人々に仏の道を説いて回り、多くの人に慕われました。時には1,000人もの人々が行基菩薩の話を聴くために集まったそうです。行基菩薩は貧しい人々にも目を向け慈善活動を行いました。そのため、行基という名に有難い生き仏という意味を込めて「行基菩薩」と呼ばれるようになったそうです。まるでイエスキリストの「山上の垂訓」を思わせます。聖人の周りには多くの人が引き寄せられるように集まるのですね。

平安時代の860年には慈覚大師円仁(じかくだいしえんにん)により、山頂付近にあったお堂を現在の地に移され、造営が行われ大規模な伽藍配置となりました。この頃に奈良仏教の法相宗から、平安仏教の天台宗となりました。若松寺には開祖の行基菩薩と、中興の祖・慈覚大師も祀られています。室町時代には最上三十三観音札所第1番となりました。

国の重要文化財である本堂「観音堂」は、室町時代の建立とされています。その後、慶長年間に山形城主・最上義光(もがみよしあき)により大改修されました。昭和41〜43年にかけて、文部省が解体修理を行っています。五間四方・単層(平屋)入母屋造り・銅板葺きのお堂です。山形県最上地方に多い、ブナ材をメインに解体作業が行われました。ブナ材は建築には不向きとされているため、観音堂は国内でも珍しいお堂と言われています。また、東北地方では数少ない密教本堂の貴重な遺構です。観音堂内部には江戸期のものと思われる落書きが残され、いかに人々に親しまれてきたかを知る手掛かりとなっているようです。

山内の奥の院には、弁財天が祀られています。その他、地蔵堂には子供を抱いた子育て地蔵が祀られ、元三大師堂には天台宗中興の祖・良源(りょうげん)が安置されています。学問・芸術・福財・戦闘神の女神、子育てのお地蔵様、厄除けのために鬼と化した良源大師自身を表す「角大師」が祀られていますので、若松寺では縁結びの他にも様々なご利益が授かれます。

また若松寺には、知恵を司る文殊菩薩坐像3体が安置されています。1つ目の聖僧文殊は室町時代1479年の作で、食堂本尊として作られました。2つ目は観音堂の外陣左側に安置されています。3つ目は文殊菩薩坐像獅子で、獅子の背中に蓮台と文殊騎獅像が乗っています。「3人寄れば文殊の知恵」という諺の文殊とは文殊菩薩のことで、凡人でも3人集まれば文殊に劣らぬよい知恵が出るという意味です。凡人が3人と文殊菩薩が3体では比べるまでもなく、若松寺では計り知れない知恵が授かるのではないでしょうか。困りごと・受験・試験の前にはお参りしたいですね。

 

若松寺のご本尊
聖観世音菩薩 (秘仏)

 

若松寺のご利益
若松寺には、縁結び・良縁成就・子宝安産・開運招福・厄除け・無病息災・家内安全・交通安全・身体堅固のご利益があります。縁結びの観音さまですから、人や仕事などの様々な良縁を結んで下さいます。

 

若松寺のどこが見どころか?
霊験あらたかな若松寺には、今でも多くの巡礼者が訪れています。若松寺の山内には、祈願所・元三大師堂・地蔵堂・鐘楼堂などの堂宇が建ち並んでいます。入口から歩いて30分ほどで山頂に到達します。山頂からの広々とした眺めは清々しく、晴れた日には遠く月山まで望むことができます。山内には国の重要文化財である本堂をはじめ見どころも多く、ゆっくりと散策してみてはいかがでしょうか。

板絵著色神馬図(国指定重要文化財)
板絵著色神馬図は、山形県寒河江氏の家臣・郷目右京進貞繁が奉納した大絵馬です。戦国時代1563年に亡き妻の菩提を弔うため貞繁自ら描きました。武士であり画家であった貞繁の作品は、現在20数点が残されています。躍動感に溢れた馬の絵は、貞繁の最高傑作とされています。
金銅聖観音像懸仏(国指定重要文化財)
金銅聖観音像懸仏は御正体(みしょうたい)とも呼ばれています。銅製の円盤型の鏡には神仏像が鋳造されています。この懸仏は鎌倉時代1263年の作で、直径75㎝・重さ60㎏の大型です。秀麗な神仏の姿は当時の懸仏の最高峰と言われています。

縁福大風鈴
行基菩薩が鈴の音を聴き、この地に湧く霊気を感じお堂を建てたことから、縁を呼び起こす力があるとされています。良縁や幸福の願いを込め、風鈴を鳴らしましょう。紐を持ちゆっくり3回鳴らして心静かに合掌します。

縁結び祈願祭
若松寺の大きな魅力でもある縁結び祈願祭には、地元の方をはじめ遠方からも多くの人々が訪れています。4月〜12月の8ヶ月間、毎月第一日曜日にのみ行われています。予約不要で祈願料は1,000円です。

四万八千日大功徳日
若松寺には有難い功徳日があり、この日に参詣すると48,000日の日参に等しいご利益を授かれると伝えられています。この日は観音堂で「塗香(ずこう)・香水・酒浄(しゃじょう)」が授与され、それらで心身を清めて祈願すると災難を逃れ願いが成就するそうです。塗香は両手を開き左手でお香を受け、受けたお香で口と身体を清めます。香水はお香を全身に受け心身のお清めをします。酒水は観音菩薩の智恵の水(酒)を頭に注ぎ、身を清めます。

修正会(鬼やらい)
若松寺の僧侶全員が観音堂に集い、連続読経が行われます。導師が牛王作法を行い、諸願成就を祈祷し、参拝者には牛王宝印の加持があります。この行事は修正会と呼ばれ、「鬼やらい」とも呼ばれています。若松寺の「鬼やらい」は鬼を追い出すのではなく、観世音菩薩の前に鬼たちを集めて、懺悔し改心させると伝えられています。

むかさり絵馬の奉納
絵馬は念願や報謝のため神仏へ奉納するものです。若松寺のむさかり絵馬は、独身のまま亡くなった方や若く亡くなった方へ、幸せを願い結婚の儀式を身内が描いたものです。江戸時代頃から、成仏を願い奉納されてきました。むさかりの絵馬は本坊に安置されています。

良縁の握手
若松寺のご住職と握手をすることを、良縁の握手と呼んでいます。近年口コミで広がりました。良縁の握手は、きちんと身を清めてから行われています。きちんと良縁を結ぶ為に、事前の予約をしてから訪れましょう。

 

若松寺の一番パワーのある所
若松寺は「縁結び観音」と称される通り、縁を呼び起こすパワーがあると言われています。中でも観音が安置された本堂が一番パワーがあります。良い縁を繋げていただきましょう。

 

若松寺のまとめ
若松寺は山形県天童市にあります。山頂からの眺めは美しく、天童市内を一望できます。霊験あらたかな若松寺は密教寺院で、本堂は国の重要文化財です。ご本尊の聖観世音菩薩は秘仏で、12年に1度の子年に御開帳されます。古くより「西の出雲、東の若松」と称される若松寺は、縁結びのパワースポットとして知られています。縁結び祈願祭や良縁の握手など、今でも多くの人々に親しまれています。

 

ライター 梅花桜花

 

基本情報
住所:〒994-0021 山形県天童市大字山元2205-1
電話番号:023-653-4138
定休日:無
拝観時間:24時間参拝可能
拝観料:無
アクセス:
・天童駅から         車で約15分(約7km)

・山形駅から         車で約45分(約20km)
・東北中央自動車道天童ICから 車で約18分(約8km)
・山形自動車道山形北ICから  車で約31分(約22km)
 (冬季の参拝は斜面が大変滑りやすい為、四輪駆動車でお越しください)
駐車場:有 
HP:https://wakamatu-kannon.jp/

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